連続アメブロ演義「まとひ」 神様 | 連続アメブロ演義 まとひ

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剣龍之介のいま、つたえたい話

どこに行くかも、何を買うかも、全て占いで決めるという若い女性が居た。

ある時、ほうぼうで貰ってきたお札が原因で火事を出し、
女性は、もう金輪際、神も仏も信じないと公言してはばからなくなった。
許攸はそれが許せなかったらしい。

「けしからぬ輩です」

しきりにそればかり漏らしていた時期があった。
人一倍、信を大事にするのが許攸である。

「人間、知性を超えるものは何でも神様と祭り上げてしまった。
人々は神という言葉を、何にでも適用してしまうのです」

先生がおっしゃると許攸は何かを悟った様だった。