プールに行った翌日の晩のこと。
寝ている最中に、タシタシタシッ!と何度も頭を連続で何者かに蹴られた。
眠い目をこすりながら、スマホの明かりで枕元を照らしてみると、
私のすぐ頭上に、短足のお尻と脚が見えた。

リース、夢の中でも走ってる…。
迷惑なやっちゃ。

そう思いながら、再び眠りについた。

そして、朝、目覚めてみて驚いた。
てっきりリースかと思っていたら、その場にいたのは桜子だった。


桜子は後ろ脚が不自由で、歩き出せばなんとか前に進めるけれど、
じっと立っていることが出来ない。
後ろ脚の踏ん張りがまったく利かないのだ。
感覚もあまりないようで、ハウスのドアに後ろ脚が挟まっても気付かない。

だから、寝ている間にあんなに激しく後ろ脚を動かしていたのは
桜子だなんてついぞ思いもしなかった。

リハビリに水泳が良いとは聞くけれど、
こんなに刺激を受けるもんなんだと驚かされた。


桜子は、日頃から後ろ脚をかばって動いているので、
前脚と肩の筋肉がかなりモリモリしている。
泳ぐ姿を見ても、前脚で水をかく力がとても強いし、早い。
一方、後ろ脚はと言うと、前脚の筋肉の付き方に比べてペラッペラ。
薄くて、見るからに貧弱。
筋肉は使わないとどんどん落ちていくからね。

どのくらい前からこういう状態だったのか分からないが、
すっかり使い方、バランスのとり方を忘れてしまっているようで、
特にUターンのときにバランスを崩しやすく、
体が横に倒れてしまっている。
慌てて元に戻そうとするから、ターン直後はバタ足気味。

その様子を動画で観て、ふと思ったのだけど、
Uターンして元の岸に戻るより、
泳ぐ距離は伸びても対岸にまっすぐ進む方が楽って気付いたから
後半はそうしていたのかもしれないね。

何にせよ、無理は禁物だけど、適度な刺激を与えるためにも
また泳ぎに連れて行ってあげたいな。