『千と千尋の神隠し』のDVDが発売された時、劇場版よりも画面が赤みがかっているとして、訴訟問題にまで発展したことがある。

 

今回は、その顛末について探る。

 

Yahoo!知恵袋より抜粋。

「2002年7月に日本で発売された『千と千尋の神隠し』のDVDや、ビデオカセットに収録されている本編映像が、劇場公開版や予告編・TVスポットなどと比べて赤みが強いとして、スタジオジブリと発売元のブエナビスタや、消費者センターなどに苦情が寄せられた。

 

両社は、DVD制作時に用意されたマスターの色調には、意図的な調整を施しているためであり、「このクオリティが最高のものと認識しております」と説明した。映画上映時のTVCMや上映用プリントやDVDに収録された予告編、TVスポットなどはこの調整は施されていないため、両者の色調が異なっているが、あくまで本編の色調が正しいとした。

 

2002年11月、この問題で一部ユーザーは、販売元のウォルト・ディズニー・ジャパンを相手取り京都地方裁判所に提訴し、正しい色調のDVDとの交換と慰謝料などを請求した。本係争は2004年9月に「ディズニー・ジャパンは購入者に誤解や混乱が生じたことに遺憾の意を表明する」「今後DVD販売に際しデータを調整したときは明記する」「原告らは請求を放棄する」など全5項目の和解が成立し決着した。

 

この「不自然な色調」については、後の複数の検証により、DVDマスター製作過程における色温度設定の錯誤とする説が有力となっており、機器環境があれば、これに基づいてある程度は色調補正が可能である。

 

第二回日本オタク大賞では、この色調問題に対し、皮肉を込めて金熊賞になぞらえて本作に「赤熊賞」を授与した。

 

その後、北米、ヨーロッパ、韓国では、日本で発売されたものよりも、赤みの強くない映像が収録されたDVDが販売された。

 

日本テレビでの2003年1月24日の金曜ロードショーでの放映には、DVDと同様のマスターが使用された(その後の放送も)。

 

2011年1月7日の日本テレビ金曜ロードショーで、初めてハイビジョンマスターにより放映。赤みが大幅に軽減され、北米版DVDに近い赤みの強くない映像で放映された。」

 

なにがどうなっているのか、誰が悪いのか、よくわかりませんね。

 

 

●DVDの色が赤い問題


千と千尋の神隠し』は2002年にDVDが発売されましたが、発売直後から「劇場で観た時と色調が違うような…」「全体的に赤い色が強すぎて見にくい!」「予告編の映像は赤くないのにどうして?」などの苦情が発売元のブエナビスタに殺到しました(再生機種やモニターによっては赤がより強調され、全編夕暮れのような画面になってしまうケースもあったらしい)。

 

これに対してブエナビスタは、「映像データは宮崎監督とスタジオジブリの監修に基づいて製作されたものです」とコメント。鈴木プロデューサーも「DVD制作の際、千尋の心情を表現するために敢えて色調を変更した。特典の予告編に関しては色調管理の余裕が無かったので補正をしていない。あくまでも本編ディスクの色調が正しい」と発表しました。

 

しかし、騒ぎはこの後も収まらず、なんと2002年にはDVD購入者3名がブエナビスタを相手取り、京都地裁に提訴するという事態が勃発!原告側は、証拠として色調異常を示すヒストグラムなどを提出し、正しい色調のDVDとの交換や慰謝料などを求める異例の事態に発展したのです。この問題は2004年に和解が成立するものの、その後に発売された『風の谷のナウシカ』のブルーレイがまたもや赤くなっていたので再びファンの怒りが大爆発。「いいかげんにしろ!」と再度クレームが殺到しました。

 

この「不自然な色調」については、「DVDマスター製作過程における色温度設定の錯誤」とする説が有力視されていますが、今のところはっきりした真相はわかりません。なお、北米やヨーロッパ、韓国で発売されたバージョンはなぜか赤くないそうです(なぜだ?)。※実際の画像(上がDVD版で下が劇場公開版↓)

 

 

 

と、このように素人目に見ても、なにかおかしいと思えるわけで。

 

アニメーターの北久保弘之氏の見解はこうです。

 

 

これも真実であるという証拠はなにひとつなく、推論に過ぎません。

 

2014年7月に『千と千尋の神隠し』のブルーレイ版が発売されたんですが、なんと画面が赤くない!DVD版では冒頭に表示されるタイトル文字までもが(本来は白いはずなのに)赤みがかっていましたが、BD版ではちゃんと白で表示されています。