Ⅰ発音記号を学習しよう!
発音記号というのは、その名の通り、発音を伝えるための記号です。日本語に50音があるように、英語にも英語の50音のようなものがあります。英語のそれぞれの発音が日本語のそれぞれの発音と、口の開き方や舌の位置などが違うので、ひらがなで発音を伝えることはできません。時々、英会話の入門書などで、カタカナを駆使して英語の発音を伝えようとしている書籍がありますが、お薦めしません。
発音記号は、覚えるのがちょっと厄介です。全部で40くらいあります。そしてその3分の2くらいは、その音を日本人がきちんと再現できるようになるのに幾分かの練習が必要とされます。でも、一度マスターしてしまえば、大変に重宝するものです。なにせ、発音記号をマスターしていれば、新しい単語を学習するときに、辞書に書いてある発音記号を見るだけで、正しい発音で単語を習得できるのですから。逆に発音記号を学習せずに正しい発音をないがしろにしていると、後で、日本人によくあると言われる、読み書きはできるけれども英語を話せない、聞き取れないという、とってももったいない状況に陥ってしまいます。
因みに、私はrとlの聞き分けはできません。その音だけを取り立てて、静かな環境で聞き比べれば何とかなるかもしれませんが、基本的にはできないので、文脈から判断します。ですが、rのところではrの発音記号に則った発音を、lのところではlの発音記号に則った発音をするようにしています。そうしないと、ネイティブスピーカーに間違いを指摘されてしまいます。基本的には聞き取れない英語は発音できないのですが、自分で聞き分けはできなくても、発音記号に則ることが、伝わる英語につながるようです。
Ⅱ発音記号の学習にお薦めのテキスト
「英語耳」松澤喜好著、KADOKAWA(1760円 税込み)をお薦めします。大ベストセラーなので、名前だけは知っていることもあるかと思います。
中学の教科書にも発音記号が載っていることもあるのですが、解説が丁寧ではありません。「英語耳」では、それぞれの発音記号の発音の仕方(口の開き方や舌の位置など)が図説入りで詳しく解説されていて、CDにネイティブスピーカーのお手本も収録されています。とても練習しやすい構成で、約30分間で、全ての発音記号を一通り練習できます。
松澤先生は、この一通りの練習を100回繰り返すことを勧めていらっしゃいます。私もやりこみました。ちょっと大変と感じるかもしれませんが、日曜日と土曜日に1回ずつ、50週間、すなわち約1年間続ければ達成できます。
松澤先生は、横浜のカルチャースクールでオンラインの講座を開講されています。一人一人の発音を、丁寧に的確に指導してくださいます。お薦めです。
Ⅲ自然な英語に聞こえるために
発音記号をマスターして、一つ一つの単語の発音が上達しただけでは、まだ自然な英語には聞こえません。なぜかというと、ネイティブスピーカーが話すとき、音声変化と言うのが起こるからです。私達日本人も、日本語で話すときに、小学校の音読の宿題をこなすときのような文字通りの発音をしていませんよね。それが音声変化です。音声変化は大きく分けて5つあります。ネイティブスピーカーではない場合、練習して身に付ける必要があります。音声変化についても、「英語耳」第5章に詳しく書かれているので、そちらを参照することをお勧めします。因みに、私は5つの音声変化のうち、ラ行化は未習得ですが、資格試験や自分のペースでの英会話では支障がありません。
また、日本語にはあまりない文の抑揚、もしくはイントネーションと呼ばれるもの(例えば疑問文では通例、文末の音が上がり、疑問詞のついた疑問文では文末の音が下がるなど)が、英語ではとても重要になってきます。更には英語独特のリズムもあります。これらを効率的に身に付けられる練習がイージーシャドウィングです。これはシャドウィングという訓練を簡単にできるようにアレンジしたものでもあります。シャドウィングとは、通訳になる人がする訓練で、英語を聞きつつ、聞き取った英語を自分も口にするというものです。これはリスニングにも効果があるのですが難しいです。対して、イージーシャドウィングでは、あらかじめ、聞き取る英語の内容の原稿があるものを選び、それを見ながら英語を聴いて、自分も英語を口にするというものです。繰り返すことで、カラオケの歌を練習するときのように、自然な英語を体得できます。
初心者の方には、教材として、中学校の英語の教科書ガイド、もしくはNHKの基礎英語のテキストをお薦めします。どちらもネイティブスピーカーの音声が手に入るかと思います。中学校の教科書ガイドは一般の書店で購入できます。教科書の内容が丸々、掲載されていて文法の解説などもあるので、初心者の方にお薦めです。
イージーシャドウィングも、リスニングにも効果があります。発音できない英語は聞き取れない、聞き取れない英語は発音できないの原則に基づきます。イージーシャドウィングをするときには、ヘッドホンを片耳にだけあてて利用することをお勧めします。その方が、自分がしゃべっている英語とお手本の英語が混ざりにくい分、簡単ですし、自分の英語の上達具合も分かると思います。
Ⅳアクセントもとても大事!
ここまでで書いてきたように、発音記号を学んで正しい発音を身に付けることは大事です。ですが、それと同じくらいアクセントも大事です。英単語には必ず強く発音する音節があります。英単語の発音記号を見ると、たいていは右上がりの短い横線で表記されています。
知り合いに聞いた話なのですが、発音がそれほどきれいではなくても、アクセントの位置が正しいとネイティブスピーカーに英語が通じるとのことです。逆に、アクセントの位置を間違えると、発音がきれいでも通じず、アクセントの位置を変えたら通じたとか。
発音とアクセントの両方を学習することが大事です。