「がん、高血圧、高コレステロール血症、

糖尿病など成人病は、

それぞれ大きく、二つにわかれる。




一つは、

治療すれば寿命が延びるなどして、

得するタイプのもので

特有の症状があることが多い



・・・・




これに対し、

症状がないのに検査で見つかる成人病の大多数は

検査でしか発見できない「検査病」です。



「検査病」の圧倒的多数は、

単なる加齢減少であり、「病気もどき」です。


・・・・・・



なぜ医療介入に意味がなく、

場合によっては有害であるのか。



結局、無症状者にみつかる成人病なるものが、

医者たちがデータ的根拠なく、

病気とみなすことによってつくりだした

内容空疎なものだからでしょう。


・・・・



つまりこれらは、

医者たちの観念がつくりだした「観念の病」です。



検査で発見される早期がんも、

データ的根拠がないのに、将来は本物のがんになるのだとする、

医者たちの観念がつくりだしたものです」





「成人病の真実」

近藤誠

文芸春秋





「・・・完璧な健康はありえない。

不老長寿はありえない。


そこそこの状態で我慢しなければならないことも多い、

という一種の諦観も有用です」








医者がつくりだした「観念の病気」は、


実は、

「病気は医者に治してもらうもの」という

自分の身体と心の自己責任を放棄してきた国民一人ひとりの甘え、


自立心の低さが生み出した側面を

否定することはできないでしょう。




著者が最後に結んでいる言葉、

「いま、哲学が一番必要とされる時代」

という指摘の通り、


我々は、自分の足で立つことを

学びはじめなければならない

と痛感しています。、