「忍、応援は呼べないの!?」
クラック・エンホースをアンテナとして、アースラに待機しているCROSS HEROESのメンバーを
誘導する不堂忍の特殊能力。
「やってるんだけど…アースラの皆の意志を感じられないの!」
「やはり、この結界を破壊するしか打開策は無い、か…」
――アースラ。
「忍さん達の反応はまだロストしたままなの?」
「は、はい…」
CROSS HEROESの旗艦でもあるアースラでも、異変はキャッチされていた。
ロストグラウンド全体を覆うアルター粒子の影響からか、鮮明なモニタリングは出来ないまでも、
完全に反応をロストすると言う事は無かった。
「提督!」
ブリッジに沢田美千惠が飛び込んで来た。
「忍さん達の反応が消えたって…!」
「美千惠さん、あなたにも忍さんの意識を感じ取る事は出来ませんか?」
クロノが尋ねる。
以前、忍と共に転移を成功させた美千恵ならば、忍の意識をより身近に感じ取る事が出来る筈だと。
「…はい。何と言うか…見えない、黒い壁のようなものが邪魔をしていると言うか…
そんな感じなんです」
「壁…」
「外部からシャットアウトされている…?」
「何者かの固有結界のようなものに巻き込まれた可能性がありますね」
「その事を巴さん達に報せた方が良さそうね エイミィ、手配をお願い」
「了解!」
(忍さん…)