――アルターの森。マミ、杏子、カズマは。
「…イレギュラーとボンクラの反応が消えただって!?」
走りながら、杏子が声を上げる。
「ええ。ソウルジェムも反応しない…文字通り、『消えた』としか言い様が無い…」
アースラからの連絡では固有結界のような物に巻き込まれた可能性が高いと言っていた…」
「とりあえず、暁美さんと美樹さんが消える直前にいた場所に行ってみましょう。
まだ魔力の残滓が微かだけど残ってる。それを辿って…」
「相変わらず何が何だかよく分からねえが、そう言う時は前に向かって進むしかねぇだろ」
「アンタは前向きでいいな。羨ましい限りだよ」
「あァ? 何か引っかかるな」
――宇宙妖怪ミミーンを退けた鬼太郎、零児達はいち早くほむら達が消えた場所に辿り着いていた。
「こ、これは!」
行く手を遮る黒い霧。
「強い妖気です…」
鬼太郎の妖怪アンテナも強く反応している。
「結界だな…それも強力な」
「こいつは厄介じゃぞ、零児」
「おーい!」
一足遅れで杏子達がやって来る。