本日二回目の投稿です。

今回からは観劇日記を。今後はリアルタイムな観劇記録と過去作品の思い出と魅力を改めて綴る日記という形をとりたいと思います。文体は変わりませんが、要は過去と現在です。

 

さて、今回は比較的最近の作品ですので観劇記録という形で、先日観劇してきましたこちらの作品を。公演終えていますがネタバレご注意ください。

 

『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル -Boiled Doyle on the Toil Trail-

『FROZEN HOLIDAY(フローズン・ホリデイ)』-Snow Troupe 100th Anniversary-』

 

まずは、ミュージカル作品『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル -Boiled Doyle on the Toil Trail-から。

生田大和先生作・演出の作品です。ホームズ作品となると、ワトスン、ハドスン夫人、レストレード警部のメンツは欠かせず、モリアーティ教授からアイリーン・アドラー、モラン大佐に至るまで魅力的なキャラクターを登場させないなどという勿体ないことはできないと思っていました。しかしながら今作はあくまでも主人公はアーサー・コナン・ドイル。そうしたおなじみのメンバーは一部、執筆のシーンにしか登場いたしません。軽く読んだ程度の私では到底理解できない奥深いドイルの世界。生田先生、相当のシャーロキアンと推察します。

一応、今作にもホームズは登場しますが、あくまで想像の世界の住人、ドイルの考えの中に存在する人物でした。面白いことにこのホームズ、軍団としてたくさん出てくるんですよね。当初番号を振られたホームズのキャストを見たとき頭に?が浮かんでいたのですが、作中変装したホームズそれぞれの存在と聞いてとてもユニークで感心しました。舞台作品で複数の変装表現は難しいですが、こうした形で表現するのは面白いですね。

 

さて、人物についても少し言及しましょう。まずは彩風咲奈さん演じるアーサーコナンドイル。執筆の夢を続けつつしがない開業医を続けています。あれだけの作品を書き上げる人ですから知的なイメージだったんですが、作品のコンセプトもあり好奇心旺盛でポップな印象でした。夢白あやさん演じるルイーザは、夫・ドイルの夢を後押しする楽天的かつ明るいキャラクターでした。終始楽しげでしたが、不思議と嫌味がなくとても面白かったです。朝美絢さん演じるホームズはその風変りなキャラクターをよりポップに表現されていました。ドイルを導きつつ自身の存在を世に広めようとしていきます。物語の中に生きる存在であるが故にやはり続編は誰より求めてしまいますよね。その後の作品との別離、ドイルとホームズの決別に繋がります。

 

こういうコンセプトでホームズが描かれることはほぼないので新鮮で面白かったですね。視点が変わると執筆者ゆえの苦悩、人気ゆえに終わらせられない苦悩がよくわかります。最近ドラマ化に際し大きな問題が起き注目されていたので、このあたりの苦労は一層心にくるものがありました。原作者の気持ちって大事ですよね、長く作品を続けていくには。偶然ではありますが、こうした昨今の問題に対しての問題提起にも感じました。

 

 

 

 

さて、打って変わってショー作品『FROZEN HOLIDAY(フローズン・ホリデイ)』

野口幸作先生の作品です。2月に観劇したこともあり、クリスマスどころかお正月もだいぶ時期外れになってしまいました。大劇場から東京宝塚までおよそ4か月ほどの期間でしょうか。こうした季節行事を題材にするのはなかなか難しいものがありますね。

作品は雪組100周年にちなみ雪をモチーフにした場面が多くありました。雪といえばクリスマスということで赤いサンタ衣装があちらこちらに、トナカイも闊歩しています。不思議なものでクリスマスソングって季節外れでも自然と体が動き出そうとしてしまいます。子供のころからの習慣でしょうか。鏡を使ったグループのアート表現など目新しいシーンもありました。終盤は少しテイストを戻して群舞などを。全体通してクリスマスとお正月という和洋折衷のシーンが織り交ぜられていて不思議な世界観でした。野口先生、小道具に毎回強いこだわりをみせていますよね。

次回公演でご卒業される彩風さん。それを感じさせる演出やシーンもありました。次回はショー作品がありませんのでそういった意図もあったのだと思います。大劇場では一部公演中止があるなど心配しておりましたが、元気そうなお姿でホッとしました。

 

久しぶりの観劇、とても楽しめました。

 

ちなみに、グッズで一緒に楽しむのは、、、照れくさくてやってません(笑)ああいう時間を一緒にできるようになるには、まだまだ時間がかかりそうです。

 

 

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