尊厳・敬意とは

 

    

尊厳とは

すべての人が人間として生まれながらに持つ、他者から侵害されない価値と権利の根源

 

    

敬意とは

相手を尊敬し、その存在や立場、行動を重んじる気持ち(尊敬の念)のこと

 

虐待家庭では、子どもに尊厳・敬意なんてものはありませんでした。

 

 

もし外で”絶賛自己主張中”の小さい子を見かけたら、

 

「なんてみっともない。親がしつけしないからあんな我儘に振舞うんだよね。うちであんなことしたら、ゲンコツだからね?ニヒヒ

 

と言われます。

もちろん、尊厳を認めてこそ敬意をもって接することができると思いますので、敬意を払われるなんてこともなかった。

 

自己主張する子どもを見ても、私の心は羨ましいとも感じなかったです。

 

尊厳があるどころか、

 

子どもの言う事、思う事なんか無価値。大人の言うことを聞け。

もし大人の言うことを聞かなかったら、痛い目見ることになるぞ。

 

という環境でしたので、本当に真逆の世界です凝視

主張するなんて理解できなかったのかも。
 

 

 

尊厳=人権

尊厳が無い=人権が無い

 

人権というものを知らない=自分と他者の境界線がわからない

 

これが長い間苦しみ続けた最大の原因でした。

 

大切に世話されること、大切に扱われることで、自分は尊厳に値する存在なんだという事を無意識の心の土台として築いていくはずが、築かれない。

 

それどころか、親の暴力を回避するために親の顔色を窺ったり、親の調子に合わせて自分の振舞い方を変えたり、感情を押し殺したり、尊厳を捨てて生き延びてきました。

 

結果、自分の境界線(人権)を無視して、また他人の境界線にも侵入してしまうようになりました。

 

  • 相手の不機嫌を自分の責任のように思う(相手の境界線への侵入)
  • 相手の機嫌や表情を読みすぎる(相手の境界線への侵入)
  • 何を言われてもNOと言えない(自分の境界線への侵入を防げない)
  • 周りの求めているように振舞う(自分の資源の流出)

 

取り戻せ!人権

PTSDの病理について学び始めてやっと、

 

尊厳=人権=境界線

これを取り戻さねば!よだれ

と思えるようになりました。

 

 

健全な人間界には相互尊重というルールがある

 

と知ったんですね。

これも新鮮でした。

 

ということは…

 

  • 相手の機嫌は相手の領域(周りは責任を感じなくていい)
  • 相手の表情や機嫌は相手の領域(踏み込んで対応しなくて良い)
  • イヤだと思う事は断って良い(自分の領域を守って良い)
  • 求められている事じゃなく自分のニーズで行動していい(自分の資源は自分で使う)
 
どうやら健全な人間界では、これをお互いに守っているらしい。
 
これって、尊厳と敬意をもって接するってことじゃん泣き笑い
 
という気づきが起きたわけでした。
 
私も、人の人権に踏み込んじゃいけないし自分の人権を守る権利を持とう!
そう決意してからは、いろいろな物事の見え方が変わっていきました。
 
自分の境界線を守って良い。
侵入されたら不快に思っていい。怒ってもいい。
自分の中でどんな感情を持ってもいい。
 
そう思ったら、今まで自分に認めていなかった
境界線を侵してくる人物への怒りは正当なものだったと認めることができるようになりました。
 
自分の尊厳を認める事がこんなに大きな転換点になるとは思っていませんでしたが、大きな収穫でした指差し

 

全ては生き延びるために…

こんな苦しい生き方を選んだのは、虐待家庭で生き延びるための生存戦略でした。

 

親の顔色をみて、今日は危なそうと思ったら何をしてでも機嫌をとらないと!下手したら命が危ない。

そんな中で生き延びるために、尊厳を無視しても生き延びるために身につけた戦略が、健全な人間界では合わなくなった。ということ。

 

もう親は近くにいない。

顔色を見て煽てないと暴力をふるう人は近くにはいない。

だからもう、新しい生き方を選んでいかないと苦しいだけだ。

 

よくここまで頑張った

もういいんだよ、危険は去ったニコニコ

 

自分の人生の主権を取り戻して生きていくための、尊厳という基盤をやっと得ることができたから

その上に健全な自分を作っていこう看板持ち

 

 

自分の好きなことってなんだ?

尊厳回復の練習として今取り組んでいるのが、

自分が本当にやりたいことってなに?って考える事。

こころからのニーズ、感情に気づきそれを尊重していくことが、自分の尊厳を回復し基盤をしっかりさせるために大切だと思います。

 

また、周りの人の尊厳、境界線を侵していないかという事をよく考えるようになりました。

 

難しいし長い道のりですが…回復への道を歩いていることは確かですおねがい