へなちょこの私でも、リングのロープをまたぐ時は
ど偉く強くなった気がします。
渋めの顔を作ったりもしてしまいます。

そう! ロープをまたぐ時、私はなん試合もこなしてきたボクサーに変身するのです。
近々タイトルマッチが組まれているような、
減量で自分を追いこんでいるような、
そんなギラギラした、研ぎ澄まされたボクサーに!!


そんな私の『妄想変換システム』にかかると

ミットを持ってくれている杉さん→明日のジョーの丹下段平
1分ほどでゼイゼイ言う私→12R以上の練習をこなして汗だくになりながらも頑張る私
「パスッ」てな音のする私のパンチ→「バシッ」「パーン」といったするどく力強い音がジム中に響いてる

杉さんの「あと10秒頑張って~」と柔らかい笑顔と優しい口調。
それさえも、
「おらっおらっ、いかんかい!こんなぐらいでバテてたら、世界は獲れんぞ!」
となるのです。
もうね~、杉さんが眼帯してるように見えますもん。


ボクサーのような軽い身のこなしもできるはずもなく、
1分で足ももたつく私さえをも矢吹丈に変えてしまうボクシングマジック!
それはきっと、ジムの扉を開けた時から始まるのです。
そしてロープをまたぐ時、自分だけの夢のストーリーが始まるのです。

ミットと杉さんの声に集中していると、
現実のことも、仕事のことも、何もかもが削ぎ落とされていきます。

集中してミットを打ち、よける。
集中して相手と向き合う。
邪念の入る隙間もないほどミットと声に集中していると、これだけが自分の世界の全てのような気がするのです。

プロボクサーを目指しているわけでなくダイエット目的であっても、ボクシングジムがすすめられているのは、
ボクサーのように引き締まったボディーラインが魅力なのはもちろんだけど、
メンタル面も大きいんだろうな…。

スポーツジムとボクシングジムの大きな違いはそこら辺にもあるのかもしれませんね。
(メタボの勝手な考えですが)





ジムを出る時、肩に乗ってた荷物をおろしていることに気がつきます。
そして、自分がどれだけの目に見えない荷物を背負っていたかにも…。



知ってました?
ボクシングのロープは4本なんですって。