公開レッスンの内容をお伝えします。

会場は椅子をたくさん追加しなければならないほど聴講生がたくさんで活気に満ちていました。

アレクサンダーテクニックは治療的な方法や、バジルさんの様に直接的に検証しながらアプローチしていく方法など、いくつかのやり方があるそうです。

 

管楽器の生徒さん5名、バジルさんんはそれぞれに悩みや問題点を本人に聞いて、それに対する具体的レッスンです。

 

①4年フルート 女性

ブレスに関する悩みと、低音が安定しにくい等でした。

ブレスは結果的に、肩を上げない、顎を動かしすぎない、でかなり解決できました。

途中フルート専攻の方々に自分ならどうするか、という質問をして、その答えに説得力がありました。それから、原因が7年前(高校のブラバン時代)に言われたアドバイスをずっと気にしていて、もう解決できているからそれは不要だという事にも気付かされました。

結果、音が伸びやかで自由になり、要らないものを取り払う大切さを学びました。

 

②3年オーボエ 女性

高音になると圧力が抜けてしまう等で、息を詰めるタイプの楽器は大変なのですね。

ブレスの事を色々やってみて、鼻から抜けてしまう→閉じる とアドバイス、音が変わりました。それからブレスは口が楽でお腹がきつい方が良いブレス、とおっしゃっていました。

望んでいる事が起きる条件、状況を見つけ、それに対するプロセスを見つける、というアドバイスは何にも通じると思いました。

 

③4年オーボエ 男性

姿勢が悪くばててしまう等、アレクサンダーテクニックは姿勢は常に動いているから良い悪いと考えないそうで、望んでいない方向→望む方向へ変えていく

猫背で楽器が下を向いてしまう状況をよく観察して、リードを上に当て(口の中)アンブシャを作るアドバイスで、かなり良くなりました。

 

途中、聴講者の質問も受けて下さり、積極的な質問がありました。

ピアノの方で首の手術を受け姿勢が悪くなってしまい楽譜が見づらい、弾きにくい等の悩みでした。

個別に見てみないと分からないが、アドバイスは具合の悪い所をどのくらい使えるか、また他の所をどのくらい代わりに使えるか検証してみては、という事でした。悪い所をどう通常の様に使うかにこだわらず、他も検証する方法はなるほど!でした。

 

④4年ホルン 男性

悩みは高音等プレッシャーになり安定しない他、バジルさんはホルン奏者なのでとても具体的なアドバイスで、音にマウスピースを連動させる、その方法を色々検証しました。横、斜め、上、色々に当てながら、音もぐんぐん良くなり安定して、オケでよく見かけるホルン奏者の吹き方に近付きました。

音を出すのに息や唇だけでなく、顔、あご、全身を使っているのが良く解りました。

 

⑤4年トロンボーン 男性

楽器を吹くのに口を下向きに当てるタイプで、その時にお腹が前に出てしまう(腹猫背)癖がある。

これはブレスの時の癖の様で、途中先生が脇から背中側に手を当ててサポート、呼吸は肋骨を使う事を学びました。

息を吸うとき肋骨はどう開くか、下と上は開き方が違う事。背骨は見たい方向を見る時使う。

まっすぐ立つ状態は、1番初めにうつむき、だんだん顔を上げていき、お腹が出てしまわないように検証しました。できてくると自由度が増し、音楽が豊かに溢れ出す感じでした。

 

(個別の内容はメモ書きを元に書いたので違っていたら申し訳ありません)

 

●まとめ

問題がある時、どうしてそうなるか、そうしたくなるか考え、背景を共感的に理解していく。

そしてどういう事柄が邪魔になっているか、それに代わるものを検証していく、その繰り返しだと仰っていました。

姿勢も他の問題も悪い癖、と考えず、検証していくやり方は、いわゆる良い姿勢や型にはめるのでなく、状況に応じで変えていく。

また、アレクサンダーのレッスンを受けるのは、一般的な音楽レッスンと同じで解決が早い、ともおっしゃってていました。

 

考え方の基本を学ぶ事ができ、楽器が違っても有意義なマスタークラスでした。

アレクサンダーテクニックの本は、かいつまんで読んでいましたが、とても温かい伸びやかで自由な雰囲気の中でのレッスン、機会があったら受けてみたいと思いました。

 

バジル先生のブログhttp://basilkritzer.jp/

youtubeでもアドバイスが見られますので、是非ご参考に♪