3月初めにお知らせしたコンサート


あれから1年・・・・・ 『春なのに』in 東京

http://ameblo.jp/tbk-u3/entry-11183087958.html


4月4日に津田ホールで聴かせて頂きました


プログラム



ブクちゃんの音楽日記



出演者

♪メゾソプラノ 菅野祥子

 チェロ     平野玲音
 ピアノ     松岡淳




ブクちゃんの音楽日記





プログラムには、陸前高田の「奇跡の一本松」と

ウィーンの写真の上にピンクの桜のデザイン


(ウィーンで共に学んだ3人による演奏会で

収益金は東日本大震災の義援金として寄付されます)



曲目はチェロ、歌、ピアノのソロやデュオ

それぞれの個性や魅力が際立ち、

次々と、まるでオムニバスの物語を聴いているようでした




チェロの平野玲音さんは落ち着いた深い音色で、

たっぷりとしたBachの無伴奏の世界

深い深い精神性を感じました



メゾソプラノの菅野祥子さんは、陸前高田出身の声楽家

艶やかでよく通る魅力的な歌声が華やか

マーラーやヴォルフなどの歌曲もさすが、

グラナドス、ロドリーゴ、ファリャなどのスペインの曲も

普段なかなか聴く機会がないので、とても楽しめました



ピアノの松岡淳さんは大船渡出身

ハンガリー国立リスト音楽院に留学されていて

リストのハンガリー狂詩曲第2番は圧巻でした





最後にタイトルにもある、

菅野祥子さんが作詞作曲された「春なのに」 



大震災の後に岩手放送から菅野さんに

被災者へ何かメッセージをと依頼があり

しばらく何も言葉が見つからなかったある朝

歌詞とメロディが浮かんだのだとか・・・



トリオの演奏が始まるなり胸に熱いものがこみ上げます

優しくて深くて強く、ダイレクトに心に響きました


3拍子の繊細で心の琴線に触れる美しいメロディーから

海のうねりのように力強い4拍子の後半


大震災で家や家族や友を失い

故郷の町や風景までも失ってしまった・・・

そんな情景が浮かびます


悲しみも苦しみも癒えることは無いのかもしれない

だけどさよならを言って前を向くよ と

優しく励まされているような感じです




会場の多くの方たちが涙していました


故郷を想って作られた「春なのに」のCDは

NHKFM「気ままにクラシック」や「NHKラジオ深夜便」で

放送されたこともあり、第1版はすでに売り切れで、

会場では桜の絵のジャケットの第2版が販売されており

長蛇の列でした (感激して、私も購入音譜



会場の後ろの隅で演奏会を録画なさっていた

平野玲音さんのお父様(チェリスト)が終始笑顔で

とっても嬉しそうにされていたのも印象的でした




ブクちゃんの音楽日記

♪終演後にロビーでサイン会




ブクちゃんの音楽日記

ロビーには

高田松原の追憶の写真の展示


ブクちゃんの音楽日記



ブクちゃんの音楽日記

一本松の写真の展示





こちらで「春なのに」の試聴、購入もできます

(1000円 送料別)
http://reine-h.com/sample_music/index.html


(代金の半額は義捐金として寄付されます)

是非お一人でも多くの方に聴いて頂きたいと思います


1日も早い復興をお祈りしています



また、「春なのに」の歌詞を検索などでさがしている方が

いらっしゃるようなので記載します

ご参考になれば幸いです



春なのに

作詞・作曲 菅野祥子 

編曲 呉 睿然


桜咲く季節がまた訪れるこの年、

僕は1人たたずみ波の音を聴く

空青く果てしなく、山の青、海の青、

1つに交わって僕は凛とする。

春なのに、春なのに、何かがこぼれていくよ。

春なのに、春だから、僕はさよならと言うよ。


駄菓子屋の曲がり角いつも匂いは一緒で、

犬のポチがワンと鳴く変わらない風景。

朝市の匂いも人のざわめきもまだ、

僕の中に生きている、変わらない風景。

春なのに、春なのに、何かがこぼれてくるよ。

春なのに、春だから、僕は前だけを見るよ。


お前が奪っていった大切なものはみな、

夜になれば空が映し出すだろう。

手をつないで歩いたお寺の脇の細道、

一本松はきっとなにも忘れない。

いつの日か、僕もまた、1つになれると信じて、

春なのに、春だから、僕は前を向いていくよ。

春なのに、春だから、きらめく海も風の音も、

春なのに、春だから、僕は前を向いていくよ。