ハビブ・カヤレイ氏

第7回 ヴァイオリンマスタークラス

公開レッスン



5月2日 レッスンが終わった後

会場にいるすべての人達にお話下さった内容です



ブクちゃんの音楽日記
(主催者の許可を頂き撮影しています)

 ※ 無断転載不可




才能のある人ほど練習しなければならない

それは探求であって 筋肉の動きではない



知り合いのニューヨークの音楽プロデューサーは
ここ30年アーティストとの契約を減らしていると言います
それは
真の芸術家が見られなくなってきたから

1940~60年代に活躍した素晴らしい芸術家達~

オイストラフやシェリング、ミルシュタイン、メニューインは
亡くなり もう聴くことはできない

(どこかでピカイゼンの名前も出ました)


この時代 大学ではすべての学部の人が朝から晩までよく勉強しました

音楽学部の人は 午前中にスケール、エチュード、パガニーニなどを練習

(基礎練習は午前中のほうが良い)
昼食を摂り 友人と会ったりショッピングで気分転換

午後はロマン派の作品やコンチェルトを勉強
夜までイザイ(近代現代作品?)を弾いて一日が終わります
練習は熟考し 一音弾いてはこれではない 

一音弾いたらこれだと発見(探求)しながらの練習

心理学や肉体の事 楽曲の研究などその他の勉強も必要


真摯に音楽に取り組んだ人が その後でキャリアを積み始める


(コンクールなどはその通過点で 入賞などが目的になってしまっている事への警告だったと思います)



今 音楽を学んでいる人たちは考えを変えなければならない

本当の芸術家は 魂を音楽に捧げなければならない


まず人間として 次に芸術家として~

二人として同じ人間はいない


好きな芸術家がいても

まねしたり その人になりたいと思わないで

自分の感覚を大切に


1番大切なのは信念 そして芸術に対する信仰


他のものに影響を受けてはいけない

自分の基準を持つ事が大切


大切なのは自分の耳

欲しい音がでるまで次に行かない

そうしないと悪い習慣だらけになる



練習の仕方について~


音に規律を持たせる

美しい弓の返し 

移弦もリズムも正しく


すべてが良くなった時点でヴィブラート(Vib)で

色彩(センス)を加える 

Vibは筋肉の動きでなく 音楽についてくるもの


練習自体が 神聖なものになる


アーティスト クリエーター(創造する人)は

神様との契約をしている





以上~ 走り書きです

抜けている所や メモ不足で意味が繋がらない所もあります

(どこかの言葉が何かのヒントになれば嬉しいです)






先生のお話は

真の芸術家として生きる為の指針だと思いました



優れた指導者に出会うと 努力を続けている人は劇的に変わります


同じ場所(空間)にいるだけで 確実に自分の音も変わり

それまであやふやだった事や無意識にしていた事がクリアになり 

確信が持てたりします



私は数年前 ひどいスランプの時に

イタリア人の演奏家にレッスンを受ける機会を頂きました


レッスンは温かい雰囲気の中で行われましたが

凄い衝撃で レッスンも 先生ご自身にもとても感動しました



カヤレイ先生のレッスンも同様です


私たちは音楽を学んでいますが 

結局それは人としてのあり方なのかなと思います




技術の一つ一つ 音楽の考え方や大切さを学ぶと共に

指導者としての在り方 導く事の大切さや素晴らしさ

芸術家としての生き方も学んだ

大変充実したマスタークラスでした





マスタークラスを開催し お誘い下さいました 

カヤレイ・ヴァイオリン・アカデミー 東京の

細野京子さんにも 深く感謝致します