こんにちは。真実の探偵ブログです。

 

今回は、あまり探偵に関係ない話かも知れませんが、

 

〝神対応〟というやつについて考えたいと思います。

 

少々、長いお話になりそうですので、気になる方だけ、最後まで読んで頂けたらと思います。

 

それでは、いってみましょう!

 

 

突然ですが、皆さんは〝神対応〟に出逢った事はあるでしょうか?

 

「 え?神対応? ああ、テレビでやってるやつね。あんなのどうせヤラセでしょ。 」

 

 

 

いやぁ・・そうですよね。実は私も「あんなの作ってるでしょ。」と思ってました。

 

 

だって、普通に考えたら神対応をするって、する側も、めちゃめちゃ恥ずかしくないですか?

 

 

私も、ずーっとそう思ってたんです。「そんなの、あるわけないでしょ。」

 

 

ところが、出会ってしまったんです!!

正確に言うと、ある特定の個人にというよりは、大勢の人に対して、ほのぼのとする、というか。

 

 

この殺伐とした世の中で、〝子供が親を刺した〟だの、〝お年寄りを襲って金を取った〟だのと

 

 

もう、この社会はどうなってんの?と思いたくなるような事ばかり起きてますよね。

 

 

探偵の世界だって、お客様からお金を頂いたのに、〝ちゃんと仕事をしなかった〟とか、〝そこにお金が落ちていたら拾いますよね〟なんて事を口にする探偵もいるワケです。(ホント、情けない業界・・・)

 

 

でも、今回私が出会ってしまった出来事は、「人間って、捨てたもんじゃない。」と思えるような出来事だったワケです。

 

 

些細な出来事とはいえ、本当に〝ほのぼの〟としてしまったんです。

 

 

🌟ヒーローはバスの運転手🌟

 

それが起きた場所は、公共交通機関である〝バス〟の中で、その神対応をした主人公は、そう・・バスの運転手さんです。

 

その日は土曜日の夕方で、私は現場がなく休日であったので、サラリーマン時代の後輩たちと飲みに行く約束をしていたのです。

 

 

家を出て、バスに乗ったのですが、土曜日の夕方という事もあって大変な混雑でした。

 

 

お年寄りもいますし、小さなお子さんを連れたご家族や、中には少しイキったような若者もいます。

 

 

バスの中は、それはそれは押すな押されぬな、という感じですし道も混んでて、なかなか先に進まないワケです。

 

 

人間というのは嫌な生き物で、誰が悪いわけでもないし不可抗力であって、物理的に無理なのに

 

 

こういう時って、イライラするもんですよね。

 

この日のバスの中も、何んとなーく、そんな雰囲気全開でした。

 

 

幸い、私は急いではいなかったので、イライラする事はなかったのですが、

 

 

周りはそうでもないので、バスの運転手もアナウンスをしたりします。

 

 

「少々、道路が混んでいます。お時間がかかると思いますので、ご了承下さい。」

 

 

ま。普通のアナウンスです。

 

乗客のイライラもピークに

 

でも時々、ぶつくさと周囲の声が聞こえきます。

 


「だったら、ここで降ろしてよ。」


「融通を利かせて、バス停じゃなくてもドアを開けてくれれば良いのに」

 

 

など等と、自分勝手な言葉が聞こえてきたりもします。

 

 

仕方がないですよね。


バスの運転手にもルールを守る義務がありますし、何よりも安全が第一ですから、万が一乗客がバス停以外の場所で降りて、事故にでもあったら大変ですものね。

 

 

確かに、バスの運転手の中には、時々、やむなく停車してドアを開けてくれる人もいます。

 

 

でも、このバス運転手は、走行の仕方を見てもブレーキのかけ方にしても、ものすごく丁寧で真面目なんです。

 

 

真面目過ぎるな・・・信号が黄色になるかならなで、すでに信号の手前でブレーキを踏んで停止しますから、割と信号で引っ掛かります。


そういう感じなのも、身勝手な乗客にはイライラしたのでしょう。と、これは私の勝手な想像。

 

 

そんな感じで、だいぶ時間はかかりましたが、やっと終点の駅に近づきました。

 

 

終点なので当然、〝降車ブザー〟は誰も押さないですよね。

 

〝ピンコーン〟

 

ところが、〝ピンコーン〟と降車ボタンの音が車内に鳴ったんです。

 

 

誰かの子供さんが押したみたいでした。

 

 

こういうイライラの時は、とんでもない事を言う人がいるもので、


「誰が押したんだ、終点なのに。」なんて声が、私にも聞こえたくらいですから、運転手にも聞こえたみたいです。

 

 

きっと、降車ブザーを押してしまった子供の親御さんは困っていたと思います。顔を赤くしていたかも知れません。

 

 

その時です。運転手のアナウンスが流れたワケです。

 

 

「終点なので…」バスの運転手は言いました。


「まだブザーを押してない子がいたら、ブザーを押してね。」

 

 

正直、〝えっ?〟と、私も思いました。だって、バスはアトラクションじゃないですよね。

 

 

すると、車内に〝ピンコーン〟と鳴る。

 

 

運転手は続けてアナウンスをします。

 

「はい。ありがとう。まだ僕・私、押してないよ、って子がいたらブザーを押してね。」

 

 

降車ブザーが連続で鳴り響く車内

 

それから、車内に〝ピンコン〟〝ピンコン〟〝ピンコン〟と連続で鳴り響いたんです。

 

 

さっきまで、少し殺伐としていた車内に、どっと笑い声が沸き起こったんです。

 

 

皆さんは、この出来事をどのように思われるでしょうか?何を感じられるでしょうか?

 

 

「へぇ、そんな事・・・」と思われる、かも知れません。

 

 

ですが、私にとっては感動するほどの出来事だったんです。

 

 

このバスの運転手は、ご自身の仕事が、単に乗客を乗せて、安全に目的地まで行けばよい事だと思っていないのだと、私は思いました。

 

 

車内の人々の様子や、気持ち、「今、どんな気持ちでお客様はいるのだろう?」とか、最初にブザーを押してしまった子供の親御さんの気持ちを全て考えていたワケです。

 

 

どんな仕事でもそうですが、仕事をすればお客様から対価をもらいますよね。

 

 

でも、人によっては「やる事さえやれば、それで良いし、それ以上の事をする必要はない。だって、そこまでのお金は貰ってないんだから。」と思っている世の中なんですね。

 

 

探偵業界も然りで、仮に調査で結果がでなかった。「さぼってもないし、見失ってもいない。仕方がないでしょ、相手があるんだから。」

 

 

そんな声を、時々、探偵業者から聞いたりします。

 

 

確かに、この業者の言っている事は間違ってはいないけれど、お客様が大金を払ったとしたら〝がっかり〟するのは当たり前ですよね。

 

 

同じお金がかかる事ができなくても、何かしてあげられる事はないか。少なくとも、そう思うだけでもお客様は救われますよね。

 

 

私事で恐縮ですが、これまでに調査で失敗した事がゼロという事はありません。ずいぶん前の話ですが、関西地区に出張の調査に行った時の話ですが、

 

 

この対象者が警戒して警戒して、尾行が大変でした。

 

 

最終的な目的は、不貞相手に慰謝料請求するために、その不貞相手の自宅を割り出す事だったワケです。

 

 

警戒行動が見られたものの、何んとかその不貞相手の最寄り駅だろう駅まで尾行したのですが、駅の構造上と相手の警戒度といったら言い訳にはなりますが、一瞬にして見失ってしまったんです。

 

 

あとの祭りで、これはもう、どこに行ったかわからないので、どうしようもありませんでした。

 

 

事前に、〝ものすごく警戒している〟と聞いてはいましたが、とりあえずお客様に状況をご説明したワケです。

 

 

お客様は状況を知って、私に対して怒る事はありませんでした。

 

 

でも、絶対にがっかりしているに違いはないワケです。だって、あと一歩だったのですから。

 

 

当然、お客様はお金の問題で、再度調査をするという事を口にはしませんでした。

 

 

もともと、警戒している対象者なので、仕方がないと言えば仕方がなく、私は東京に帰ったワケです。

 

 

でも性格柄、気になって仕方がないんですね(笑)

 

 

それで私がとった行動は、〝自腹で行く〟でした。関西に。

 

 

しかも、一人では難しいと思ったで調査員を一人連れて。

 

 

ただ、東京から連れていくには流石に経費がかかりすぎるので、関西地区の同業者を外注として自腹で雇い、一発勝負の調査を行ったワケです。

 

 

結果は出ましたね。ちゃんと、不貞相手の自宅を判明させる事ができました。関西まで行ったので、赤字ですけど(笑)

 

 

これは、真似をするような話ではないです。お客様も一応納得はしていたワケですし、損をしてまでやる事ではないです。

 

 

単に、私が個人的に、お客様に同情してしまっただけでの話しなワケです。(笑)

 

 

でも、お客様には感謝されましたし、まあ良かったと思ってます。

 

 

相手が警戒してたからとはいえ、もしかしたら自分にも隙があったかも知れないという思いもあったからで、あくまでも自分に対して課したミッション(笑)だったというだけでの話のオチです。

 

 

いやぁ・・なかなか、神対応ってのは難しいものです・・・。

 

 

このバスの運転手のような気持ちだけでも、探偵業者も見習ってくれたら、もっと信頼される業界になるんじゃないか?なんて思ったワケです。

 

 

長々と、ご拝読ありがとうございました。

 

 

それでは、またぁ~。