このような方が結構いらっしゃるのでは?

 

〝探偵に依頼したら結果が出なかった〟

 


〝証拠能力が足りないのでは?〟

 

このような方が、さらに探偵に依頼するという話です。

 

確かにネットで見かける広告で『他社で結果がでなかった方』というような探偵社を見かけます。

 

これは宣伝なので、これそのものは悪くはありません。というより、依頼者した探偵社で結果がでなかったという理由にもよりますね。

 

中には、『これで本当に裁判で勝てるのだろうか?』という不安に駆られて、且つ依頼した探偵社の対応などが原因で不安になり、別の探偵社に相談してみよう・・・というような事もあります。

 

東京ベイ調査事務所中央にも、時々あるご相談です。

 

当事務所が、必ず聞く事

そんな時、必ず聞いている事は〝弁護士さんにご相談済みですか?〟と、〝その探偵社に幾らお支払いになりましたか?〟の二点です。

 

次にお願いしている事は、〝その探偵社のレポートを差し支えなければ拝見させて下さい〟です。

 

内容を見れば、その調査の証拠能力をある程度は判断できるからです。

 

なぜ、こんな事を聞くのかというと、そのお客様(ご相談者様)は一度探偵に依頼してお金を使っており、さらに調査を重ねるという事は、それなりに大金を使うという事だからです。

 

果たして、さらにお金をかける必要があるのかどうか?

 

探偵社は根拠など関係なく、99%『調査しましょう!』と言う

お客様が単に心配になって他の探偵社にご相談すれば、探偵社側は、ほぼ99%『調査しましょう。』と言います。

 

これが悲しいかな、現在の日本の探偵事務所の問題点のひとつです。

 

お客様が調査を依頼するという事は、ほとんどの場合、慰謝料を勝ち取るためです。

 

不貞の慰謝料の相場は100万円~200万円程度と言われています。それは何のためなのか?という事がとても大切な事なのです。

 

特にお客様が女性(奥様)の場合、離婚した時に引っ越しをしたり、当面かかる費用や、将来に必要になるお金を確保するためです。養育費やお子さんにかかる学費はもちろんですが、養育費などは毎月払ってもらう事が一般的です。ところが、こういった『毎月、幾ら幾ら・・・』という支払いは、将来確実に約束を守ってくれるとは限りません。

 

おおかた、支払いが滞り始めます。そうなると、回収するために給与の差し押さえ手続きを行ったりする必要も出てきて、その度に法手続き費用がかかってくるものです。そのため、慰謝料については確実に確保しておきたいものです。

 

以前からブログで書いているように、慰謝料もそうですが、養育費も何もかも、金額を勝ち取る事ができても、その回収が全くできなければ本末転倒という結果になってしまうのです。

 

これを考えた時、さらに調査をしてお金を使う事が本当に必要であるのか?という精査は絶対に必要です。

 

たとえば、探偵に支払ったお金が50万円程度であった場合、この金額は調査日数や費やした時間にもよりますが、まず妥当であると言えます。

 

次にかかる費用が、法律事務所で弁護士に支払うお金です。これらを考慮して、お客様の手元にいったいお金がいくら残るのか?という事で、さらに調査をした場合にトントンならまだ良い方ですが、マイナスになってしまっては何のために調査をしたのかわからなくなってしまいます。

 

探偵社は、とにかく調査をやって利益を出したいというところが多いですから、そんな事はお構いなしです。

 

悪い探偵社ですと、弁護士でもないのに、あるいは何の根拠もなく、『証拠が薄い。証拠が多いほど良い。』などと言って契約を急かすところもあります。お客様が依頼した探偵社を悪くいう探偵事務所もあります。

 

お客様は不安に駆られてますから、『証拠が薄い』という探偵社の言葉を信じて、また依頼しようとしてしまうわけです。

 

このようなお客様から、時々お電話やメールでご相談が来ますと、お客様は、もう依頼する気まんまんで〝見積もりを〟とおっしゃるので、お電話で詳しくお聞きして、そしてその探偵社のレポート(報告書)を拝見すると、これが結構しっかり調査できている事があります。

 

確かにお客様では、それが本当に裁判で勝てるのか?証拠能力があるのか?という判断ができなかったりするのです。

 

なので、いつもレポートを拝見して、『問題ないと思いますよ。これ以上、お金をかける事は無駄だと思います。』と言って差し上げると、何か憑き物でも取れたかのようになられます。

 

信用できない探偵業界

ただ、お客様は探偵という人間を信用できないのです。それでも、相談する場所は探偵事務所しかなかったのです。


その探偵が、自分の都合の良いように、自分が儲けたいがばかりに『調査しましょう。やりましょう。やらなければダメですよ。』などと言っていたら、これはもうお客様にとっては詐欺にあったようなものです。

 

こんな事でしか依頼を受けられないとしたら、この探偵業は〝業〟としてない方が世の中のためです。

 

確かに当事務所も商売ですので、これでは単に相談・聞き役だけですので一円にもなりません。


でも、正しい事をしているのだと信念をもって、お客様の対応をさせて頂いています。

 

探偵社の広告や、ホームページを時々見ますが、まあ・・・どこも常に料金合戦。とても安いように書いていたり、自社が一番で他社はダメというような比較サイトを作ってみたり・・・・。比較サイトも何故か特定の何業者を〝優良〟と記載して紹介してみたり。

 

大切な事は、本当に困ってご相談されてきたお客様に対して、騙すような事をしない事です。真面目な探偵というのは現場をちゃんとやる業者ではありません。現場をやるのは当たり前の事です。それよりも、無駄な調査をしない、不必要なお金をかけさせない、真摯にお客様のご相談に向き合う事です。

 

中には、口を開けば〝商売なんだから〟という人もいます。

 

このような探偵が、日本にたくさん存在する真面目で優秀な探偵をどんどん辞めさせていく結果となり、探偵業界そのものを駄目にしていってしまうのです。