三鷹トリガーポイント鍼灸院          痛み治療のブログ

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病院でとれない痛みで悩んでいる方に読んでいただきたい話

痛みと針鎮痛メカニズムを説明します。

 

 痛みには急性痛と慢性痛があります。

 

 料理中に包丁で指を切ってしまった、転倒して手をついて、手首を骨折してしまった。

 

 これらのケースのように、急激な外力によって体を損傷する事を怪我と言いますね。

 

 このような怪我による急性痛は整形外科に行ってください。多くの場合、怪我が治るとともに、痛みも取れることでしょう。

 

 一方、これもいきなり痛み出すことが多いのですが、その原因が異なる慢性痛。

 

 整形外科でX線やMRIを撮っても骨に異常は無い、しかし、痛いという場合、筋肉に原因があることが多いです。

 

 筋肉は筋線維というものが集まって大きな筋肉を作っています。

 

 そして、これらの筋線維を栄養するため毛細血管が縦横に走っています。

 

 何らかの原因、例えば事務仕事を長時間行うと、首、肩、背中、腰などが凝ります。筋肉が柔軟で代謝の良い若い人や適切な運動で凝り(筋緊張)を改善できる人は良いのですが、そうでない人もいます。

 

 すると筋肉が毛細血管を圧迫し、血流が悪くなります。それがさらに悪化すると筋肉細胞の酸欠が起こります。

 

 息を止めていると、死んでしまいますね。それが筋肉細胞のレベルで起きるわけです。これは体にとって緊急事態なので、血液から発痛物質(痛みを起こす物質)が作り出され、問題部位の神経末端を刺激して痛みを生じます。痛みは体の危険を知らせるアラームなのです。

 

 ここで厄介なのは、痛み刺激が体に加わると交感神経が興奮し、筋肉がさらに硬くなる。硬くなるとさらに血流が悪くなるというサイクルが始まることです。

 

 これを痛みの悪循環と言います。

 

 交感神経の興奮が長く続くと、不眠、不整脈、胃腸障害などの自律神経症状が起きます。

 

痛みにより自律神経失調が起こり、痛みや凝りが改善すると自律神経も安定します。

 

 針治療は一石二鳥の治療法と言えましょう。

 

 次になぜ針で痛みが取れるか説明します。

 

 針に限らず痛みを取ることを鎮痛と言います。

 

 患者さんにお話を伺い、いくつか検査をして、痛みの原因を考察し、治療に移ります。

 

 患部にできるだけ少数の針を打ち、微弱な電気を流し、筋肉を刺激します。

 

針を打った時、「ボワ~ン」「ズ~ン」と響く感じがします。この時、軸索反射と言うものが起こっています。

 

 針鎮痛には神経性と血液性の二つがあります。

 

 脳、脊髄レベルで鎮痛物質を出させ鎮痛を行う神経性鎮痛と血流を改善し、発痛物質を洗い流すことにより痛みが取れる血流性鎮痛です。

 

 神経性鎮痛は施術直後に効果を現し、血流性は発痛物質を洗い流すのに時間がかかるので、数時間から数日後に効果が現れます。

 

 では、血流が改善したかどうかはどうすればわかるでしょう?

 

 血流が良くなると針を打ったところが赤くなります。これをフレアー(発赤)と言い、これが血流改善の目安になります。

 

 赤くなっている部位が血流改善部位フレアーです。

 

 血流が改善し、発痛物質が洗い流され、痛みは改善していきます。

 

 私は以下のような流派、技法を学びました。

・古典支那医学

・現代中医学

・経絡治療

・良導絡自律神経療法

・トリガーポイント鍼療法

・ドライニードリング

・刺絡

・高麗手指鍼法

・アーユルベーダ

・カイロプラクティックなど。

 

 これらを学び、実践した上で、効果、再現性、科学的根拠などの観点から現在の治療法に至りました。

 

 私が用いる技法は4~5種類のみです。そして、できるだけ少ない針で効果が出るよう工夫しています。

 

 シンプルだけど効果のある針治療を目指しています。

昨年からコロナで世界は混乱に陥っています。少なくとも数年はこの状態が続くと思います。 

 

私たちは、なぜ歴史を学ぶのでしょう?

 

「歴史は繰り返す」という言葉がありますが、それは歴史を通して、現在と未来の予測を立てる助けになるからです。 

 

文字や紙が発明されて、記録として残っている感染症のはるか以前、地球上に生命が発生して以来、多分、このような事態は数限りなく発生しています。 

 

ジョバンニ・ボカッチョの「デカメロン」を読んだことのある人は多いでしょう。 

 

1348年に大流行したペストから逃れるためフィレンツェ郊外に引きこもった男3人、女7人の10人が退屈しのぎの話をするという趣向で、その内容は諧謔、エロ、恋愛、失敗談などで、10人が10話ずつ語り、全100話からなります。

村上陽一郎著「ペスト大流行」などを読むと、ペスト禍の悲惨さが分かります。 

 

結局、十四世紀のヨーロッパ全体で2500万から3000万人近い死者が出て、全人口の4分の1あるいは3分の1が死んだ・・・。 

 

イタリア全土では、2分の1の人が死に、イングランドではなんと全人口の9割の人が死に絶えてしまった! 

 

9割ですよ! 

 

そして、北里柴三郎先生がペスト菌を発見した十九世紀末まで、ほぼ三百年周期で2度に渡り世界で大流行した。 

 

「宿主寄生関係」というものがあります。菌やウイルスは宿主がいなければ自ら生存することはできません。 

 

なので、最初はパラサイトが宿主を殺してしまうほどの毒性を発揮しますが、やがてパラサイトは「お!こいつが死ぬと俺も死ぬ!」と悟り、宿主を殺さない程度に悪さするようになる。宿主の免疫機構もそれに同調して、宿主寄生関係が構築される。 

 

こうしたことを踏まえ、ヨーロッパにおけるペストと人との関係をみると、あれだけの人が死んだということはほぼ100%の人が感染していたはずで、だとすれば、生存者は神によって選ばれたのではなくペスト菌によって選ばれたのです。 

 

今日のヨーロッパ人はペスト菌が宿主として「好む」タイプの人たち、つまり感染してくれるけど発病しない人たち、発病しても死なない人たちの末裔と言うことができます。 

 

今回のコロナも同じような経過を辿ると思います。

 

現にワクチンを接種しても感染して、死ぬ人はいるし、感染したのに、発症しない人、発症したけど回復した人など様々。 

 

プレコロナとポストコロナで在宅ワークや通常のマスク着用など社会構造もかなり変わると思います。 

 

将来、バイオヒストリー(歴史生物学)、分子生物学、生化学、文化人類学が結び付いた新たな学問が生まれ、それを用いて、今回のコロナ大流行を考察した時どのような答えが得られるのか楽しみです。 

 

 

 

 

先月から来院されている50代の五十肩男性。

 

週一で5回針治療を行いましたが、腕の可動範囲が改善しないので、「サイレントマニュピレーションをやってみては?」と勧めました。

 

10日に当院の治療をキャンセルして、とある整形外科で受けてみたそうです。

 

昨日来院され、効果を聞いてみると、「とても良かったです!」とのこと。確かに、格段に可動域が改善し、痛みも減っている。

 

その先生が「サイレントマニュピレーションのことをなぜご存じなのですか?」と患者さんが聞かれ、「鍼灸の先生に勧められました。」と。

 

その先生に「良い見立てですね。」と言われました。「ありがとうございます!」と患者さんに言われとても嬉しく思いました。

 

と同時に、かつてない脅威を感じました。

 

整形外科は外科的処置をするところ、機能的な痛み治療は針が上と思っていましたが、昔と違い、今の若い医師は針灸領域の治療もできるのではないかと・・・。

 

慢性腰痛などに関してはブロック注射より、針の方が今は効果的だと思いますが、将来的にはどうなることか・・・。