【日本の闇】だから日本は衰退する|最高裁で敗れた“年収30億円”社長の告白
『TOMO’S TRAVEL / トモズトラベル
チャンネル登録者数 20.2万人
1,331,290回視聴 2025/09/15
創業289年の老舗味噌屋を、年商2億円から200億円へ。
その道を切り拓いたのは、ただ味噌を作るだけの経営ではなく
「伝統を壊し、進化させる」という異端の哲学でした。
しかし、年収30億円という報酬は、国税に「不当」と断じられる。
最高裁まで争ったその先に、彼は何を見たのか。
これは一人の経営者の物語であり、
日本という国の「挑戦へのまなざし」を映し出す鏡でもあります。
🎬 タイムライン(修正版)
00:00〜 オープニング
00:45〜 松井味噌とは
01:20〜 中国進出の理由
03:28〜 年商100倍の秘密
06:02〜 日本特有の制度
08:16〜 工場見学
10:26〜 国税に否認された「月2.5億円」報酬
12:10〜 高額報酬の背景
15:28〜 否認の理由
20:57〜 判決を受けて思うこと
22:29〜 海外に目を向けるべき理由
25:28〜 事業承継の行方
29:31〜 海外進出は「1兆円のチャンス」
30:29〜 エンディング
』
【続・日本の闇】“働いたら負け”の国ニッポン|重税国家の末路とは
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「月2.5億円の役員報酬は高すぎる」国税の判断に味噌会社が訴え…最高裁に“門前払い”されるも意義を唱える理由
最高裁が「判例」を出すことを期待していたが…
「年収2000万円で雇うから同じことやってみて」
「さじ加減一つで課税できるのはおかしい」
関西を拠点とする味噌会社のグループ企業が国(国税当局)から受けた約3億8500万円の課税処分の取り消しをもとめた裁判で、最高裁はこのほど上告を退ける決定を出した。
原告の1人に支払った月2億5000万円の役員報酬について、国税が「高すぎる」とした判断が認められたかたちだ。
しかし、国税が役員報酬が過大か否かを線引きすることや、税務調査への姿勢などへの批判の声も根強い。原告に話を聞いた。(ジャーナリスト・富岡悠希)
最高裁が「判例」を出すことを期待していたが…
原告は、京都市にある「京醍醐味噌」。中国で模造品が出るほどの高い知名度を誇る「松井味噌」(兵庫県明石市)のグループ企業だ。当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です
国税当局は2018年、京醍醐味噌の税務調査を実施。2013年〜2016年の4年間、代表である松井健一さんと実弟に支払われた役員報酬21億5100万円のうち、約18億3956円分を「不相当に高額」と指摘した。その結果、約3億8500万円の課税処分を受けたため、松井さんらは処分取り消しを求めて東京地裁に提訴したが、2023年3月に棄却となった。東京高裁への控訴は実らず、最高裁も2024年12月に却下とした。取材に応じた松井さんは、最高裁が審理をせず「門前払い」をしたことへの悔しさをあらわにした。
「完全勝訴はないことはわかっていましたが、役員報酬に関する新たな判例を最高裁が出すと期待していました。それだけに残念です。今のままだと、国税のさじ加減で、経営者の報酬に上限をかけられることが続いてしまいます」
松井さんが特に疑問を呈するのが、国税当局が役員報酬を「地域限定倍半基準」で決めている点だ。この基準では、まず、その企業の所在で、比較する企業の地域を限定する。その中から同業種のうち、売り上げの2倍〜半分となる「倍半基準」で企業を選定。最後に、それらの企業の役員報酬の平均値を取りまとめる。裁判開始時に国税当局が示してきた「適正給与支給額」では、2016年の場合、松井さんが844万円で、弟は実働4カ月のみだとして281万となっている。松井さんはこれに反論する。「当時、松井味噌グループは金融資産だけでも200億円を持っており、しかも全社無借金経営でした。会社の稼ぎ手は、私と弟だけ。2人で300~400億円を儲けないと、税金を支払ったあとでは残せない金額です。こうした実績と比べると、私の900万円にも満たない金額は低すぎます」松井さんの自信の背景には、成功物語がある。松井味噌の3代目社長(松井味噌グループ16代目)として、1990年代から中国・大連に進出。日本より大幅に安い大豆や米、塩などを使い味噌関連製品を作り、1980年代に約2億円だった年商を2017年には200億円まで成長させた。最近では、中国内でウイスキービジネスにも進出している。さらに松井さんは、味噌屋の「完全なる不況業種」ぶりも付け加えた。かつて130あった兵庫県の味噌屋の数は現在11軒までに減少しているとし、「他の誰もが食えなくなっている中、自分たちはダントツの成果を上げている」と自負した。
「年収2000万円で雇うから同じことやってみて」
地裁、高裁の裁判で、松井さんは弁護士2人と出廷した。一方、国税側は毎回、10人近くの弁護団を組み、さらに傍聴席には国税職員が20人近く見学に来ていたという。「傍聴席にいたのは、主に20代の若手でした。裁判をしてまで国税と対立するのが珍しく、『勉強に行け』と言われたのでしょうね」弁護士と相談したうえ、裁判の席で松井さんが国税職員たちに怒りをぶつけたことがあった。居並ぶ若手国税職員に対して「そこにいる20人以上全員を年収2000万円で雇うから、1人でも私と同じことができるならやってみればよい」と呼びかけたのだ。その裏には、「適正給与支給額」への疑問に加え、税務調査で「経営者として大したことをしていない」と言われたことへの憤りがあった。また、松井さんは中小企業の経営者の多くが、税務調査への対応に苦慮していることにも言及した。「何らかのお土産がないと帰ってくれない」というのが、仲間の経営者の共通認識になっているという。納得いかなくても、粘られるよりはましと考え、国税に花を持たせるのだ。
役員報酬が過大だと指摘を受ける数年前にも、松井さんは国税の税務調査を受けた。その際には、申告内容に特に問題が見つからないとの結論に至る「是認」を得た。顧問税理士は「国税調査の是認をとることは、プロ野球の打者で三冠王を獲得するような快挙」と喜び、寿司屋でパーティーを開いてくれたという。
「さじ加減一つで課税できるのはおかしい」
実際、松井さんは税務調査のときから足掛け7年近く、国税とやり合った。「聞きたいことがあるから戻って来て」と言われ、滞在先の中国から帰国したが、国税側が前日になり「やっぱりいいです」と断りを入れてきたこともあった。
また、役員報酬への指摘は、事業の正当性を調べた国税が「採算性、実現性に問題はありませんでした」と結論付けたあと、突然持ち出されたものだった。それだけに国税への不信感は拭えない。「2人だけの会社のため、裁判などの対応でどれだけ事業が遅れたか。なければ、よりビジネスで利益を出せ、国に貢献し、税金ももっと払えた」こう総括する松井さんだが、決して後悔の念はない。ただし、国税の対応が示す不透明さが残る日本のビジネス環境に警鐘を鳴らす。味噌屋と聞くと一般には、蔵で職人が丁寧に仕込んだ味噌を出荷する仕事をイメージするかもしれない。しかし、松井さんは日本・中国・イギリス・シンガポール・マレーシア・香港に法人を構えている。「各国を比較する中、日本の法人税の高さはマイナスに働きますが、まだ明文化されたルールなので受け入れられます。ただし、国税が『あいつはいっぱいもらっているから、税金とったろう』と役員報酬に目を付け、さじ加減一つで課税できるのは、おかしいと思います。『地域限定倍半基準』を言うのなら、土地の値段を示す地価公示と同じように、国税が役員報酬の目安を示してくれないと困ります。慣例や不文律が強い国では、ビジネスは育ちません」
[敗軍の将]役員報酬「不相当に高額」、国税の指摘に「妥当」と主張も敗訴
松井健一氏[松井味噌グループ代表]
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2025.8.8
松井健一氏
私は大正3(1914)年創業の松井味噌(兵庫県明石市)を中核としたグループの代表を務めています。M&A(合併・買収)によって国内の味噌会社が傘下入りしているほか、中国やシンガポール、マレーシア、英国、香港、ベトナムなど海外でも幅広く展開しています。松井味噌だけだった時に2億円ほどだった売上高は現在グループ27社で約80億円に拡大。私は香港に拠点を置き、グローバルにビジネスを進めています。
ベトナム事業で見解に違い
私が国を相手に裁判を起こしたきっかけは、グループ会社の一つで京都市に本社を置く京醍醐味噌の役員報酬について、国税当局から2018年の税務調査で「不相当に高額」と指摘を受けたことでした。京醍醐味噌は独自に商品企画した味噌や調味料などを中国で製造、輸入して世界各国の和食市場で販売しています。ファブレスのメーカーで私が社長を務めます。
京醍醐味噌は13〜16年の4年間、社長の私と役員を務める弟に役員報酬として21億5100万円を払っていました。国税当局はこのうち約18億円分を「不相当に高額」と指摘し、3億8500万円の追加課税処分を下しました。納得できなかった私はいったんこの金額を支払った上、処分の取り消しを求めて東京地裁に提訴しました。
京醍醐味噌は国税当局から指摘を受けた時期、ベトナムでの新事業に向け4年ほどかけて準備作業を進めていました。このことは国税当局も認識していました。一方、ベトナムでは法定代表人は1年の半分以上をベトナムに滞在する必要があります。しかし、27社ある松井味噌グループをまとめる私がベトナムにそれだけの期間、滞在するのは不可能です。
そこで弟にベトナムに赴任してもらい、現地での業務を任せようと考えました。弟は別の事業も行っており、現地に1年の半分以上滞在してもらうには相応の報酬が必要になると思いました。このため弟がベトナムに赴任する前からその役割に見合うと考えた金額の役員報酬の支払いを始めました。
結論から言えばこの計画は、米国のトランプ大統領が17年に環太平洋パートナーシップ協定(TPP)から離脱を表明したことから事業の前提が変わり、弟の赴任前に中断になりました。つまり想定していた売り上げは実現してはいません。
国税当局はベトナムでの新規事業による収益が生じていなかったことや、京醍醐味噌の売上高などが当時ダウンする中で役員報酬が上がったことから「企業の意思決定として合理的ではない」と主張しました。
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