4:00チェックアウトの予定が4:00起床。6時間弱眠ったおかげか、体調はまあまあ。起きぬけにどら焼きを食べ、少し湿ったジャージなどを身に着け、チェックアウト。暗がりの道路に出ます。etrexとexplore2のコースデータを呼び出そうとしたところ、フリーズしたりして準備に手間取ります。強制再起動の方法をググったりして時間をロスし、2日目のスタートを切ったのは、4:40過ぎだったと思います。

 

郊外の道路を走り、5kmほどの坂を上っている途中で、AJ千葉のジャージを着たブルベ民さんに追いつきます。私のほうが少しだけペースが早かったのですけれど、追い抜くことはせず後ろに付かせてもらいます。しんどい上りだったので一踏みごとに大きく息をします。AJ千葉さんを見ていると、私よりもケイデンスが高めです。ローギアが34くらいありそうです。私のローギアは30ですから、少し羨ましく思いました。その後AJ千葉さんと並んで少し言葉を交わしたのですけれど、何を話したかは忘れてしまいました。

 

そうこうしているうちに、6:00、370.3km、峠の頂上で幌加内町に入ります。しばらく下りで尻と脚を休めることができます。

 

日本最大の湛水面積を誇る人造湖の朱鞠内湖。路面が少し濡れていますので、未明に雨が降ったようです。1日目の酷暑から打って変わって、曇り空で涼しく、かなり走りやすかったですね、このあたりは。

 

7:12、394.7km、幌加内町添牛内地区のそば処霧立亭前で自主休憩です。自販機で水を買ってボトルに補給、残りはおにぎりを食べながら飲みました。7:21出発。ここまでグロス14.9km/h。あれっ、いつの間にか借金走行になってます。

 

7:59、403.3km、自転車では初めて訪れる霧立峠の頂上に到着。峠の上りでは見事な滝を眺めたり、巡回中ののざさんとすれ違って驚いたりしました。上ったので下りで尻と脚を休めましょう。

 

トンネルに入るので灯火を点けようと停まってみると、トンネルの壁と道路に大量発生中のクスサン(蛾)がいっぱい止まっていました。タイヤで踏まないように気をつけて走ります。

 

8:47、418.4km、たしか霧平トンネルというトンネルをくぐって、小平町に入ります。北海道ではだいたい分水嶺が市町村界になっていることが多いので、上りでカントリーサインが見えたらそこから下りに入ります。いつものことですけれど、下りではペダルの上に立って尻と脚を休ませます。天気は薄曇りくらいで、暑さはなく、走りやすい環境が続きます。

 

8:53、陽が差してきました。暑くならなければよいのですけれど。

 

9:11、何もない道端に停まって、地面に座り、フレームインナーバッグに入れて運んでいたおにぎりを補給します。7分ほど停車してリスタート。

 

このあたりからexplore2の挙動がおかしくなって、縮尺が大きいまま固定されてしまい、コースの全体が画面に表示できるくらいになってしまいました。手動で縮尺を小さくしても自動的に大きくなります。しょうがないので、コースの確認はetrexを見ることにしました。

 

9:29、小平ダムとおびらしべ湖。湖の大きさに息を呑みます。

 

小平町達布地区を通り過ぎ、10:51、459.7km、留萌市に入ります。115kmぶりのコンビニまでもう少し。

 

11:07、465.4km、PCじゃないローソン留萌栄町店に到着(10:34到着予定)。PC3のセブンイレブン増毛町店までは18kmほどだったのですけれど、無補給区間が長すぎて、我慢できずにここに立ち寄り、ガリガリ君、inゼリー、水を補給。2日目も水が飲まさる飲まさる(北海道弁)。

しばらく店先に座り込み、11:23出発。ここまでグロス15.3km/h、このときは制限時間までこんなに切羽詰まっているとは思いもしませんでした。

 

12:19、482.8km、PC3セブンイレブン増毛町店に到着(クローズ13:04)。ガリガリ君ソーダと水を補給し、残った水を腕と頭にかけて暑さをしのぎます。12:32出発。ここまでグロス15.3km、クローズまで32分。この先ペースを上げるのは難しいでしょうから、この32分をどう守るかが大切です。

 

13:11、増毛町から石狩市浜益区の間はトンネルが続きます。何本目かのトンネルを抜けると、いきなりの土砂降り。雷も鳴っています。レインウェアを着るかどうか少しだけ悩んだのですけれど、すぐに止むだろうという根拠の薄い思い、体をクールダウンできることから、濡れたまま走り続けました。しばらく走ると下りになったのですけれど、濡れた路面で滑りそうなのと、トンネルが続き、車の往来が多いので、濡れて効きの悪くなったブレーキレバーを握りながら注意深く下ります。雨で濡れた暗いトンネルはホントに危険。おにぎりリフレクターを持ってくるべきでした。後に旧ツイッターで知るのですけれど、雄冬岬白銀の滝パーキングで反射バンドを配布していたようです。足首に反射バンドを巻いておくと車への目印になって安全走行につながるとは思うのですけれど、ただでさえ荷物の多いブルベなのに、さらに荷物が増えるのはちょっと悩んでしまいます。

 

13:32、雨は止む気配がありません。1日目に流れる汗が右目に入るのと同じように、滴る雨が右目にだけ流れ入ります。雨が降って湿度が上がったせいでしょうか、あまり水を飲まなくても走れるようになりました。なるべく口を閉じて走っていましたけれど、口に入る雨のお陰で給水になっていたのかもしれません。

 

14:42、523.9km、立ち寄る予定だったセイコーマート浜益店(到着予定13:54)。雨が降って涼しかったおかげでボトルの水があまり減っていなかったため、スルーしました。いつの間にか残り100kmを切っています。ちょっと元気が出ました。

 

14:54、527.8km、浜益駐車公園でトイレ休憩をしておにぎりを補給します。15:01出発。ここまでグロス15.5km。PC3と比べて少しだけ貯金が増えました、少しだけ。

 

この後、当別町青山まで16kmほど上るのですけれど、この肝心なときにexplore2のクライムプロが作動しません。おかげであと何km上るのか、勾配はどれくらいあるのかまったくわからず、この上りが永遠に続くような錯覚に陥ります。上りの途中で雨が上がったのですけれど、とにかく足を着かないことだけを考え、どこまでも続く上りをノロノロとひたすら上ります。

 

16:03、542.9km、やっと、やっと上りが終わって当別町に入ります。下りに入ってボトルの水をあおり、尻と脚を休めます。この後、当別ダムまでは細かく上り下りがあったのですけれど、上りではペダルを踏み込むことがまったくできず、インナーローでヘコヘコと上るのが精一杯。疲労にダメージを受けに受けた胃腸は補給食が入ることを拒むように食欲はなく、水を飲んで何とか前に進む状態。この状態で完走認定を獲得できるのかどうなのか、頭も働かないような状態でした。一方、これまで仕事を拒んでいたポンコツexplore2が突如我に返ったようで、ナビとクライムプロが正常に機能するようになりました。この後、日没を迎えますので、常時バックライトのexplore2が使えるようになったのはとても助かりました。

 

17:15、566.6km、通過チェック道民の森案内所(クローズ18:40)。クローズまで約1時間、残り約40kmを4時間弱。何とか完走認定が見えてきましたので、通過チェックしょさんべつ天文台以来のX(旧ツイッター)でポスト(ツイート)。さて、ゴールを目指しましょう。

 

17:37、日没迫る当別ふくろう湖。

 

日没を迎えましたので、この後はゴールまで写真はありません。とにかく走っていれば時間内にゴールできるだろうという思いだけがペダルを踏ませています。72kmぶりのコンビニにも立ち寄ることなく、暗がりが覆う当別町市街地を進みます。

 

その後、札幌市内の幹線道路を走り、19:33、605.8km、フィニッシュ地点に到着し、甘い缶コーヒーをあおり、疲労困憊の体を労います。ゴール受付が少し離れていますので、まずはスタート地点に戻り、車に自転車を積んで、ゴール受付へ向かいます。ゴール受付では、いつものようにスタッフの皆さんが暖かく迎えてくださり、たくさんの飲み物、とうもろこし、トマト、きゅうり、お菓子を勧めてくださいます。今回もすっかり胃がやられてしまいましたので、食べ物と飲み物は丁重にお断りをし、ゴールの手続きをしていただきます。はっと思いついてスタッフさんに質問してみました、「私より北に住んでいるランドヌールをご存知ですか?」と。実質的にはいらっしゃらないようで、これで私はランドヌール札幌公認の日本最北のランドヌールになりました。

 

ゴール時のアベレージはグロス15.7km/h、貯金は1時間27分、4年前の初山別600はクローズ41分前のゴールでしたので、少しは成長したと言えるでしょうか。序盤を30km/hで牽いてくれたブルベ民さん、前半の追い風基調、雨によるクールダウン、パンクなどのトラブルがなかった強運などに助けられたのが良かったと思います。ブルベでは初めてホテル泊をしたのですけれど、6時間弱の睡眠時間がベストな選択だったのか、正直わからずにいます。出走前の予定どおり2〜3時間の仮眠にして、その分ペースを落として消耗を防ぎながら走るのが正解だったのかもしれません。こればっかりは、600kmを何度か走ってみないことにはわからなそうです。

 

ブルベを走った直後はいつも「こんなにつらいことは他にはない」と思ってしまいます。このつらさを思えば、世の中の大抵のことは我慢できたり頑張れたりするんじゃないかと。そして「もうしばらくブルベは遠慮しておこう」とも思うのですけれど、一晩眠ると「次はどのブルベを走ろうかなぁ」などと考えてしまうあたり頭が悪いのではないかと思ったりします。

 

今シーズンは、春からけっこう走り込みができ、ブルベでもないのに200kmと300kmを走ったりしていましたけれど、2023 BRM717東京200 ぐるっと稚内は前日からの体調不良でDNS、その前後の7月は毎週末仕事が入ってブルベに参加できず、シーズン初ブルベが8月になってしまったおかげで、日程が詰まった中での出走となりました。まだ今シーズンは終わったわけではありませんが、9月になると北海道のブルベは終盤を迎えます。シーズンオフまでどのように過ごそうか考える今日このごろです。

 

1日目のグロスアベレージ20.5km/h(睡眠時間を除く)

2日目のグロスアベレージ16.9km/h(睡眠時間を除く)

 

おわり

 

 

今回の走行距離 605.8km

アベレージ(ネット値) 20.9km/h

今シーズンの累計走行距離 2,756km