NWF世界ヘビー級王座の思い出
アントニオ猪木が、毒蜘蛛、アーニー・ラッド相手に薄氷防衛戦をやったのは1974年3月21日である。
どういうわけか、この試合をTAXMANIA55は1977年の冬に観ている。おそらく、再放送的な形のものか、NWFの歴史を振り返るようなものだったと想像しているが、当時はリアル・タイムのものだと思い込んでいた。
今は付き合いがなくなってしまった柔道部のYYさんと一緒に、ラーメンを食べながら、この試合を観戦した。ジャイアント馬場のそっくりさんアーニー・ラッドにアントニオ猪木が大苦戦したのでよく覚えている。
アーニー・ラッドも、実際に16文キックを連発した。
突然、レフリーがカウントを数える場面から放映され、一方的に猪木がラッドを攻め立ててフォール勝ち、場内は騒乱となったのだった。
NWFがオハイオ州クリーブランドを中心にする、一時はかなりの勢力を誇った団体であることは事実である。中心人物はアントニオ猪木の好敵手、ジョニー・パワーズ、鋼鉄男、死神の異名を持ち、パワーズ・ロックで猪木を苦しめた。
そのジョニー・パワーズが回顧するところによると、1974年3月21日はクリーブランドの最後の興行だったそうである。NWFが興隆を極めたのはわずかに3年間だけであり、ジョニー・パワーズはNWFそのものを新日本プロレスに身売りする。
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1974年3月21日 米国 オハイオ クリーブランドアリーナ 60分3本勝負
△アントニオ猪木(1-1)アーニー・ラッド △
(両者KO 15分15秒)
ラッド(体固め 5分17秒)
猪木(体固め 8分16秒)