THE BLUE HEARTS (ザ・ブルーハーツ) (1989)の青空

THE BLUE HEARTS (ザ・ブルーハーツ) (1989)の青空を初めて聴いたのは、確か、病院のベッドの上だった。

両足の親指からバイ菌が入り敗血症を患い、国税の職場を3ヶ月休むという大失態をおかしたTAXMANIA55は、「このまま障害者になるかもしれない」という恐怖に怯え、「もう、人生、終わりかな」と絶望感に苛まされていた。

大袈裟ではなく、本当に追い詰められていて、残ったのはボロボロの体だけだった。

甲本ヒロトのパフォーマンスは物議を呼び、いつものように、深い思慮なくそれを放送してしまったNHKには「障害者を馬鹿にしている」と抗議が殺到した。

たまたまそれを観たTAXMANIA55には、全く別の感情が湧き上がったのだった。

「青空」に「夕焼け」という演出も斬新だった。

そのときのTAXMANIA55には、甲本ヒロトは、「生きていれば十分じゃないか。」と歌っているように聴こえたのである。

何があっても、どんなに嫌なことがあっても、生きていれば十分である。そして、「もうだめだ」と思ったところから人生は始まる。

「もうだめだ」、とか、「死ねば楽になる」と思っているあなた、Youtubeに上がっているTHE BLUE HEARTS (ザ・ブルーハーツ) (1989)の青空を聴いてみてください。

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作詞作曲 真島昌利

ブラウン管の向う側

カッコつけた騎兵隊が

インディアンを撃ち倒した

ピカピカに光った銃で

出来れば僕の憂鬱を撃ち倒してくれればよかったのに

神様にワイロを贈り

天国へのパスポートをねだるなんて本気なのか?

誠実さのかけらもなく笑っている奴がいるよ

隠しているその手を見せてみろよ

生まれた所や皮膚や目の色で

いったいこの僕の何がわかるというのだろう

運転手さんそのバスに僕も乗っけてくれないか

行き先ならどこでもいい こんなはずじゃなかっただろ?

歴史が僕を問いつめる

まぶしいほど青い空の真下で

生まれた所や皮膚や目の色で

いったいこの僕の何がわかるというのだろう

運転手さんそのバスに僕も乗っけてくれないか

行き先ならどこでもいい

こんなはずじゃなかっただろ?

歴史が僕を問いつめる

まぶしいほど青い空の真下で 青い空の真下で

青い空の真下で