映画『アイアンクロー』とケーフェイ描写の難しさ

 

プロレスで関係者以外に知られてはいけない話をケーフェイということを暴露したのはターザン山本であり、あろうことか佐山聡の書著名でそれを書いてしまった。

 

本当にバカな奴である。

 

それまでは、ケーフェイ、Kay-Fabe、を表立って口にする関係者は皆無だったように思う。

 

ケーフェイ、Kay-Fabeの語源には様々あるが、Be Fake(偽る)を逆読みしたとする説が有力で、プロレス業界の秘密を口外しないことを意味する。

 

映画『アイアンクロー』では、エリック兄弟と懇意だったブルーザー・ブローディがフィニッシュホールドを話し合う場面がほんの少しだけ出てくる。『レスラー』での露骨なケーフェイ描写とは違うが、中途半端とも言える。

 

あるプロレス関係者は、ジャイアント馬場のねえねえ馬場さんの思い出に感情が高ぶって涙した直後に、「これは、ケーフェイだね。」というやりとりが当時からテレビ関係者の間であったことを思わずしゃべってしまった。

 

同席者が慌てて訂正しようとしたけれど、これも、驚愕の事実だった。