国民全
員に番号を割り振る「共通番号(マイナンバー)法」が5月24日に国会で成立しましたが、内閣官房
のホームページ上にはそのマイ
ナンバー法についての、「よくある質問(FAQ)コーナー」が6月14日に設置されました。本号ではマイナンバー制度についての概要を確認し、内閣官房によるFAQを紹介
します。
制度の概要
マイナンバーとは
日本に住んでいる日本国民や外国人に一人ひとつ交付される新しい番号で、社会保
障や税に関連する手続きや事務に共通して使われます。当初はマイナンバーを使うことができる事務や手続きは法案に記載されており、そ
れ以外でマイナンバーの提供を求めることは禁止されます。また、民間のサービスの申込時の本人確認や情報収集の際にマイナンバーの提
供を求めることも認められていません。
法人番号と法人の提出書類
株式会社その他の法人にも固有
の番号である「法人番号」が交付されます。番号整備法により一定の税務や社会保険関係の提出書類には法人番号を記載しなければなりま
せん。また、会社が提出する源泉徴収票、支払調書、社会保険や労働保険の書類に従業員から提示を受けたマイナンバーを付番することに
なると考えられています。
導入時期
2015年に個人のマイナンバーと法人番号が交付さ
れ、2016年1月以降可能なところから利用が開始されます。また、自分の情報をインターネット上で確認できる「マイ・ポータル」は
2017年1月を目処に準備されています。
メリット
下記Q&Aで挙げられているものの他、一部の脱税や社会保険の不正な申告や生活
保護費の不正受給ができなくなる、消えた年金問題のようなことが起こらなくなる、などが指摘されています。
デメリット
様々な指摘がありますが、同様の制度を導入済みのアメリカや韓国では、情報の漏
洩とそれを利用したなりすましが社会問題となっています。マイナンバーを有効活用する様々な案が官民から出ていますが、利用範囲が広
がるほどリスクも増えるので、法案でも当初の使い方はかなり限定しています。
内閣官房HPのよくある質問(FAQ)コー
ナー
(1)総論
Q メリットはなんですか?
A 社会保障・税に係る行政手続きにおける添付書類削減やマイ・ポータルのお知
らせサービス等による国民の利便性向上に加え、行政の人員や財源を国民サービスにより振り向けたり、所得のより正確な捕捉によりきめ
細やかな新しい社会保障制度が設計できる等の利点があります。
Q なぜ住民票コードをそのまま使わないのですか?
A 「住民票コード」はもともと今回のような利用を想定しておらず、運用の大幅
な改変が必要になることや、パブリックコメントの多数意見が「新しい番号の利用」だったこと、等が主な理由です。
(2)個人番号に関する質問
Q 個人番号は希望すれば自由に変更することができますか?
A
個人番号は原則として生涯同じ番号を使い続けていただき、自由に変更することはできません。ただし、個人番号が漏えいして不正に用
いられるおそれがあると認められる場合に限り、本人の申請又は市町村長の職権により変更することができます。
Q 個人番号、法人番号の桁数はどのくらいですか?
A
個人番号は12桁、法人番号は13桁を予定しています。
(3)カードに関する質問
Q 個人番号カードのICチップから情報が筒抜けになってしまいませんか?
A 個人番号カードのICチップには税や年金の情報などプライバシー性の高いも
のは入りませんので、それらの情報はカードからは判明しません。(入る情報は、券面に記載されている情報や公的個人認証の電子証明書
等に限られています。)

Q 通知カードと個人番号カードは何が違うのですか?
A 通知カードは、紙製のカードを想定しており、券面に基本4情報(氏名、住所、生年月日、性別)ならびに個人番号を券面を記載予定ですが、顔写真は記載されま
せん。なお、通知カード単体では本人確認はできませんので、併せて、主務省令で定める書類(運転免許証等を想定)の提示が必要と
なります。
一方、個人番号カードは、住民基本台帳カードと同様、ICチップのついたカードを想定しており、表面に基本4情報と顔写真、裏面
に個人番号を記載する予定です。
Q 個人番号カードの取得が義務付けられるのですか?
A 個人番号カードは申請により市町村長が交付することとしており、カードの取
得は強制していません。他方で、個人番号カードは、各種手続きにおける個人番号の確認及び本人確認の手段として用いられるなど、国民
生活の利便性向上に資するものですので、政府としては、できるだけ多くの国民の皆様に取得していただきたいと考えています。
(4)個人情報保護に関する質問
Q 医療(病歴、投薬等)情報まで筒抜けになってしまうのではないですか?
A 現時点で、病歴等の医療情報は番号制度の対象に入っておらず、今後の検討課
題とされています。
Q よく「個人情報を一元管理する」と言われますが、本当ですか?
A 情報の管理にあたっては、今まで各機関で管理していた個人情報は引き続き当
該機関で管理してもらい、必要な情報を必要な時だけやりとりする「分散管理」の仕組みを採用しています。個人番号をもとに特定の機関
に共通のデータベースを構築することはなく、そこから個人情報がまとめて漏れるようなこともありません。

Q アメリカや韓国のように、成りすましが多発することはないのですか?
A 海外の成りすましの事案は、番号のみでの本人確認や、番号に利用制限がな
かったこと等が影響したと考えられるため、日本の番号制度では、厳格な本人確認の義務付けや、利用範囲の法律での限定などの措置を講
じています。
(5)マイ・ポータルに関する質問
Q マイ・ポータルってなんですか?
A 行政機関が個人番号が付いた自分の情報をいつ、どことやりとりしたのかがわ
かるほか、行政機関が保有する自分に関する情報や行政機関から自分に対しての必要なお知らせ情報等を自宅のPC等から確認できるもの
として整備します。例えば、各種社会保険料の支払金額や確定申告等を行う際に参考となる情報の入手等が行えるようになる予定です。
なお、なりすましの防止等、情報セキュリティに十分に配慮する必要があることから、マイ・ポータルを利用する際は、個人番号カードに格納された電子情報と
パスワードを組み合わせて確認する公的個人認証を採用し、本人確認を行うための情報として個人番号を用いない仕組みを考えていま
す。
Q 高齢者・障がい者の方々や家にパソコンが無い人はマイ・ポータルをどのよう
に利用すればいいですか?
A マイ・ポータルの画面設計等に関しては、高齢者や障がい者の方の使いやすさ
にも配慮していきたいと考えています。
また、パソコンがない方等にもマイ・ポータルを使っていただけるよう、公的機関への端末設置を予定しています。その際、利用しやすい場所に設置すると同時
に覗き見防止などのプライバシー保護にも配慮したいと考えています。
(6)今後のスケジュール等
Q 民間利用の話も出ていますが、どうなりますか?
A 民間利用については、法律施行後3年をめどに、その段階での法律の施行状況
等をみながら、検討を加えたうえで、必要があると認めた場合には、国民の皆様の理解を得ながら、所要の措置を講じることにしていま
す。
なお、番号法は段階的に施行されますが、ここにいう「法律施行」の時期は、個人番号をお知らせする時期であり、2015年秋頃を予定しています。
Q 番号制度が導入されると、住基カードはどうなるのですか?
A 2016年1月を予定している個人
番号カードの交付開始以降、住基カードの新規発行は行わない予定ですが、2015年12月以前に発行された住基カードの有効期間
内は引き続きご利用いただける予定です。
Q システム構築はうまくいくのですか?
A 内閣情報通信政策監(政府CIO)の指導のもと、調達仕様書における要件定
義の明確化や事業者の技術力の適正な評価、外部専門家の活用などに配慮しつつ、関係機関とも緊密な連携を図ることで適切にシステム整
備を行えると考えています。
【編集後記】-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
だんだん暑くなって来ましたが、いかがお過ごしでしょうか?所内では皆ほとんどクー
ルビズで過ごしています。さて、7月1日に路線価が発表されました。都内の平均変動率は未だに
0.3%の減少ですが、下げ止まり傾向は強くなっており、特に不動産をお持ちの方や購入を検討している方は国税庁のホームページで確
認してみてはいかがでしょうか。
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