ようやく検察のリークの卑劣さと、
それに追随する大マスコミのおろかさに気づき始めた方も多いと思います。
なぜこのようなことになるか理解できない方もいらっしゃると思い、
事実を把握できるように、整理整頓して書きたいと思います。
まず、
・検察は 「官僚機構の堅守」 「聴取の可視化の絶対阻止」
・大マスコミは 「記者クラブの維持」 「クロスメディアの維持」
のため鋭く民主党と利害対立しています。
まずこのことをきちんと抑えておかなければなりません。
「記者クラブ」とは大マスコミ同士の談合組織みたいなもので、
よって公的なものではないのですが、官僚は記者クラブを通じて情報を流します。
また、自民党時代は原則として記者クラブに加入している記者でしか
閣僚や官僚の会見に出席できませんでした。
つまり、記者クラブがあるがゆえに、
中小のマスコミは生の情報を仕入れることが出来ず、
逆に、大マスコミは政府の情報を独占的に流すだけ、
つまり伝聞だけで記事に出来たわけです。
記者クラブがなくなるとネット系のマスコミも同様の情報を得られますから、
朝刊の一面や朝一のテレビニュースはインターネット利用者にとっては、
「既にネットのニュースで見たもの」のようになり、
当然、大マスコミにとっては大ダメージとなります。
「クロスメディア」とは、クロスオーナーシップともいい、
同一株主が、新聞、テレビ、ラジオ、などの異なる媒体を所有してはいけない、
と言うものです。
これは、特定の株主、経営者などの意見が、
世論の情報操作が容易に行われてしまうため、
欧米ではとうの昔に禁止になっています。
ところが、日本は読売新聞+日本テレビ、朝日新聞+テレビ朝日、
産経新聞+フジテレビ、毎日新聞+日経新聞+TBS、
という4つのグループがまだ健在です。
相互に持ち合っていて情報、経営、運営の面で極めて安定が得られていますので、
これを禁止して、それぞれが経営上まったくの独立した組織になれば、
当然、記事は異なり、現在の株主と経営者の影響力は激減することになります。
以上により、
検察は反民主であり、大マスコミも反民主であるのです。
今回の小沢さんの件に移ります。
小沢さんの件では検察と大マスコミの両方が反民主という利害でピッタリ一致しました。
検察は大マスコミを使って情報をリークしていることはご存知の通り。
マスコミはその情報で小沢さんを攻撃し、狙い通り民主党の支持率は減少しています。
検察はマスコミを通じ、小沢さんを悪にしたて、世論を味方にすることに成功しました。
これが現状です。
しかし、
選挙で選ばれてもいない一公務員である検察の数人が世論を操作し、
今後の国政を左右する参院議員選挙に影響を与えるようなことがあってよいのでしょうか。
情報リークは公務員の守秘義務に違反し、れっきとした犯罪です。
情報をリークしているのは3人との情報もあります。
検察と記者は情報漏れ防止のため、基本的に対面が禁止されていて、
検事総長、特捜部長、特捜副部長しかマスコミに対応できないとのことです。
となると、わずか3人の官僚に日本の政局は翻弄されていることになります。
これでいいとは思えません。
<<なぜ小沢さんが狙われるのか>>
その理由は
・第一に現在の民主党はさまざまな主張をするグループが集まった集団であり、
それを抑えられるのは小沢さんだけだからです。
つまり、小沢さんの政治力を皆無にすれば民主党の力は落ちるということです。
・第二に小沢さんは首相にもなるチャンスがあり、自ら放棄した人です。
長い間、自民党内で権力の中枢にいて、官僚のやり方、扱い方を誰よりも熟知しています。
それだけに、官僚が最も怖い人物は自分たちのやり方、扱い方を知っている人となる訳です。
官僚にとっては、管さんよりも小沢さんが最も怖い人ということになります。
仮に小沢さんにかけられた容疑が事実であったとします。
そのことにより小沢さんの政治生命を絶ち、結果自民党時代に戻るか、
それに目を瞑り、官僚政治の打破を完結すべく民主党に引き続き任せるか、
どちからです。
また公益法人への官僚天下天国、熊しか通らない道路を作ってきた自民党に戻りますか?
私は少なくとも自民党よりは国民目線である民主党を選びます。
<<検察の究極のミス>>
鈴木宗男さんの件や、金丸さんの件など、
今回の検察のリークは今までの情報リークとまったく同じです。
世論を味方につけて、世論の影響を受ける政治家を悪者にしたてるというやり方です。
しかし、今回の検察は今までに無い究極のミスをしたと思います。
検察が勝つケースは、次の要件を2つとも満たさなければなりません。
・小沢さんが幹事長だけではなく議員辞職までしなければならないこと
・参議院選挙で民主党が過半数を取れないこと
私はこの2つの条件が揃うことはかなり難しいだろうと思います。
もし、この条件を両方とも満たさなければ、
検察はかつて経験したことの無い、力のある政治家を本気で起こらせたことになります。
小沢さんだけではありません。今回のマスコミを使ったリークの卑劣なやり方を、
民主党の実力者たちは目の当たりにしました。
(今までは野党の側でしたから他人事でした。)
参院議員選挙で過半数を取ったら間違いなく検察の組織にメスを入れると思います。
また、参院議員選挙までは大マスコミに敵対することを避けてきた首相を始めとする閣僚たちも、
記者会見をオープンにすると思います。
練馬区の税理士