9月になり、うだるような暑さという日もなくなってきました。


天高く馬肥ゆる秋の到来です。


わたしは歩くことが好きなので、涼しいこの季節、仕事終わりにまっすぐ帰らず一駅歩いたりしています。

また、大きめの公園に行って、ただ歩くことも好きです。
乾いた枯葉を踏みこむと、秋の気配を感じます。

二十四節気の世界では、8月7日頃の立秋が、秋の始まりです。
8月23日頃からを処暑(しょしょ)、そして9月6日頃以降を白露(はくろ)、その次は、聞き馴染みのある秋分となります。
天文学上は、秋分からが秋とされているなど、今の時期はとても曖昧な季節です。

気がつけばすぐに冬の寒さが迫ってきてしまうので、この夏の終わりの季節をもっと楽しみたいですね。


そんな夏の終わりでも、唯一、わたしが苦手としているものがあります。

 

それは、セミファイナルです。

 

セミファイナルとは、力尽きる手前の(あるいは、力尽きた)蝉が、ひっくり返っている状態を表す俗語です。
セミファイナルの怖いところは、近づくと急に最期の力を振り絞って暴れる姿にあります。
わたしは、生きている蝉、死んでいる蝉は平気なのですが、この、生死不明な状態の蝉がとても苦手です。

この時期の大きな公園を歩く際には、枯葉に混じったセミファイナルをしっかりと視野に入れ、慎重に歩く必要があります。
さらに、わたしの家の玄関前とベランダは、蝉の中で終末の地として大人気のようで、ここ一月は多くの蝉達が来訪していました。


蝉の生死の見分け方は割と簡単です。


ひっくり返った状態の蝉の脚が閉じていれば、すでに死んでいるということで、逆に脚が開いた状態であれば、それはまだ生きていて、不用意に近づけばビィィィィィ!!!と、人を驚かせてくる可能性があります。

わたしはこの知識を手に入れてから、少しだけセミファイナルに対する恐怖が減りました。


知識は力なり、とはこのことですね。

 

秋は学びの季節ですので、日々、知見を広げていきたいと思います。

 

さたけ