気がつくとあーっという間の時間を共有していた
「nene、今日はヨガ

何があったんだろう。
免許の更新が終わったら、役所にいって、不動産屋に車庫証明もらいにいく予定だった。
「いいよ。終わったら連絡をするね」
二俣川をでると、霧雨が降っていた。
寒くなったなぁ。
待ってるんだよね、寒いだろうに早くいかないと!
地元の駅を降りると、スゴく見つけやすいところに彼女はいた。
つい走ってしまった。
「ごめん。寒かったよね

「nene、ごめんね。途中でバッテリーが切れちゃったんだ

そかそか、だから連絡とれなくなったのか。
そんなことだとは思っていたけどね。
でも、今日は会える気がしたんだ。
ミスドでお茶した。
どのくらいぶりだろう。
二人だけで会うのは。
子供達も大きくなった。
これからは、友達と会える時間も作れるかもしれないね。
彼女は、あたしが心を許せる数少ない友人だ。
大事にしたい。
「あのね、これをあげたかったんだ」

そういって、マグカップをくれた。
ビックリしたんだ。
このマグカップはね、ずっと欲しかったの。
でもそれを知ってるのは、こぉちゃんだけだ。
彼女が知る由もない。
「ん?」
「どーしてこれ?」
何度も諦めた。
正月にショップに行ったときも、手に取ったけどそっと戻した。
「おかぁさん、いい加減で買えばいいのに

こぉちゃんに言われたけど、買えなかったマグカップ。
ビックリした。
でもなんだか、くすぐったい気分がしたよ


