ようやく退院が決まった日のこと
横浜方面の夜景を見ながら、病院のラウンジでコーヒーを飲んでパパと話し込んでいた。
夕ご飯まで30分以上も時間があったから、のんびりと話し込んでいたとき、何だかバタバタ足音が聞こえてきた。
この病院は、すごく静かで心地いいんだけど、今日はいつになく賑やかだね~って、笑っていた。
「あー、パパさん


数名の看護師さんが安堵の顔。
ん?どーしたんだろ
「ベッドのうえに着衣が、キレイに畳んであるし、ずーっと帰ってこないから…心配しちゃったわよ。いるならよかったぁ」
ん?

そっかー

わっはっは、パパが逃げたって思ったんだね。
退院が決まったのに?
入院費もたいしてかからないことを知ってるのに?
おまけに治ったのに?
パパと顔を見あわせて、大笑いしちゃった

