先日読んだ献鹿狸太朗氏の別作品を読んでみました。

「地ごく」と「天獄」の二つの短編が入っています。

どちらもまぁキモく落ち込む系の話ですので🦇 スルーされるのがいいかもしれません💦

 

 

「地ごく」

ぼろアパートに無為に暮らす久野は、同じ住人で自分よりもはるかに底辺を生きている土井という醜い老人がいたぶられるのを見るのが趣味だ。いじめるのは小学生達。

ある時その土井がマッチングアプリを使っているのを知った久野は、若い女性のキャラを仕立ててメッセージを送ってみる。ネットに無知な土井はすっかり信じて食いついてきた・・・。

 

タイトル「地ごく」の獄の字がひらがなになっているところがちょっとしたオチになっていますw

 

 

 

 

「天獄」

こちらは真逆、というか、とりあえず生活ランクは上位、小学生の息子を持ち、稼ぎのいい夫は仕事でほぼ留守(それは人によってはかなりハッピーなこと?笑)言ってみれば何不自由ない生活。

しかし心穏やかでいられないある事があった。向かいの邸宅に住む息子と同い年の少女。先天的な全盲なのだがバイオリンを天才のように弾く。何と(カッコイイ)のだろうと思う。

方や自分の息子は・・・実は時々学校でトラぶる。頑固で癇癪を起したりする。そういえば言葉を覚えるのも遅かった。

彼女は息子を病院に連れて行く・・・。

 

 

 

 

 

始めに書いたようにどちらも素敵な物語とは程遠いわけですが。でもこれはなかなか優れた文学作品だと個人的には思っています。興味本位の安易なドロドロ本ではけっしてありません。深いし文章も上手い、読ませます。

というわけで 残りの作品も読まずにはいられないということになりました💦