「アウトライン」群像2024年11月号に掲載
業界最大手の建材メーカーに勤める若い女性が主人公。読み始めて、朝井リョウさんの「何者」をちょっと思い出してしまった。あちらは就活の若者達のドロドロ話だったが、こちらはその後というか、無事入社してもむしろそこからいろいろと、輝いて見える同僚達、今一つ決め手の無い自分と向き合うのがつらい主人公。
しかし実は彼女が心惹かれるひとつの建物があった。ビルとして完成しているもののまだ用途が決まっておらず、内部には何も無い。スケルトンビルの企画を進めていきたい・・。
建物という存在物と、自分というもの。中は空っぽのようにも見えるしいつかは朽ち果てて無に帰すもの。それでも。
「欲求アレルギー」三田文学2024年春季号
激しいアレルギー反応に悩まされる男性の話。本文から写すと「身体の中の怪物は欲求と共に膨れ上がり、欲求が満たされると同時に破裂して大暴れする」そこで対策としては「欲求を膨れ上がらせない事。欲求を満たさない事。」
なにそれ?と思われるかもしれないが、中学2年時に初めて凄まじい蕁麻疹に襲われたところからずっと、実にリアルで切実な恐怖が描かれる。
さて職場の人事異動でイケイケの厳しい人物が上司となり、ゆったりとしていたい主人公の生活に危機が迫る、いかに切り抜けていくか💦 この話にも建築絡みありww
どちらもとてもおもしろかった。文章がいいな~と思いつつ読んでいて、まさかの事を思ってしまった・・・文章が、あの古井由吉氏に似ているのでは!!
文学をそう多く読むほうではないけれど、「好き」という感情が多分強い方で、古井由吉氏はユーリの中では日本一文章のスゴうまい小説家なのだww 翻訳不可の(いやプロはやると思うけれどw)流れるような且つ深い文章。
というわけで、ただ今追いかけ中の鳥山まこと氏、この秋以降、『空想旅文庫』という企画のもと、東伊豆の老舗旅館 稲取銀水荘というところに滞在して小説を書き下ろし、読者もそこへの旅を楽しむという・・・やはり芥川賞作家ともなるといろいろと声がかかるみたい?鳥山氏、それでなくても多忙の極みのはずなのに大丈夫かなと思ってしまう💦
でも新作は読みたいのでwwがんばってほしい![]()
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