え~今回も個人的感慨をダラダラ長々と書いてしまうと思うので、どうぞ適当に、スルーでよろしくですm(__)m💦

ちょっと舞い上がってしまった本です・・・

 

まず書店で見つけタイトルに惹かれました、時の家。そもそもタイトルに「時の~」とくるとそれだけでワクワクします。「時の旅人」「時の車輪」・・・時の家って一体??

さて店頭で本を手に取り、ページをめくって目を走らせ、文章に愕然としました。冒頭を写します。

 

「日射は絶えず南下りの鋼板屋根を熱している。空に浮く一点の発光から届くものとは思えないほどの分厚い熱は平らになって屋根面を圧し、鋼材の面に蓄えられ・・・」

 

このままの文調でとある古家が延々と描写されていきます。古家が抱く空気や熱やほこりや軋みまでほんとうに延々とw

(著者は現役の一級建築士とのこと、さすがの家構造の細部) 

 

ゆかりのあるらしい青年がこの解体されるのを待つ古い空き家に入り込み、家のスケッチをしながら思い出に浸ります。青年のほかにもこの家に過去に住んでいた3代の住人達のことが語られますが、これがまた不思議な感覚で、物語は滑り込むように浮かび上がるようにいつの間にか語られ、しかもその人々の深い心情までが伝わってくる文章の妙味というか。

 

というか、この小説はそもそも語り手がよくわかりません。作者が語っているのではあるけれど、時にこの家が語り手?と思わされたり。(昔読んだ「私のいない高校」という不思議な作品を思いだしたり)

 

家っていうのは時の幹やから。」

 

「きみなら、どうだろう。

 きみにはどういう最期が来るんやろう。」

 

引用される谷川俊太郎氏の詩の一部(ここだけ書いても意味不明でしょうがw)

「どんなに愛しても 足りなかった」

 

住まい。空間と時の流れ。人々の想い、つながり。そして有限の命というもの、「家」を含めての。

時々涙があふれ時にはっとさせられ、不思議な感動に満ちた一冊でした。(書店から帰宅後にAmazonでkindle本を購入しましたがwその後紙の本を買い直しました)

芥川賞及び野間文芸新人賞受賞。

 

                

鳥山作品続く予定です。