(2014年出の単行本の文庫化です)

 

芥川賞作家による厳選愛読書100冊の書評です。全然知らない作家さんでしたが、こういう、本の案内的なものはぜひ目を通したくなります。

 

で、この本凄い!!ただの文学案内では全然なくて、もう燃えるような書物への愛!の本です。例によって立ち読みをしていたのですがwもう購入は決定のうえで立ち読みが止まらない、目が離せない一冊でした、恐るべしww

 

個人的に気になっていた作品をチェック。

 

●プルースト「失われた時を求めて」青字は本文より)

世界文学史上最高の小説なので、小欄でいかほどのことが書けるのか、考えるだに眩暈がするそうです。そして、鈴木道彦訳と井上久一郎訳の両方で2度読むべしと。この作品はやっぱり読みたい、読むべし!とまた思ってしまいます。長いですよね・・文庫でたしか14冊とかww

 

 

●梶井基次郎「檸檬」

すぐ読み終わる短編で、昔国語のドリルだかテストだかで読まされたような?実はこの作品は、これ(失われた時を求めて)に拮抗しうると秘かに僕が思う傑作が、この日本に存在する。というその本だそうです。えええ そうなの??!!

 

他に個人的に惹かれたのがボルヘス、ブルーノシュルツ、パウルツェラン、セリーヌ、カフカ、サド、ナボコフ、もちろんのジェームズジョイス、・・・もうどの説明文も素晴らし過ぎて、この著者は一体何者なんだろう~と。まさに博覧強記、そして熱情の文学表現。本好きの方はぜひ目次だけでも書店でのぞかれてはいかがでしょうか。巻頭にカラーフォト4ページあり!

 

 

芥川賞受賞作品の「アサッテの人」あとがきに詳しいのですが、(この本の記事をひとつ前に書きました、よかったらぜひ)諏訪哲史氏は、故種村季弘氏のお弟子さんで、受賞小説も恩師に捧げられています。種村氏を振り向かせるためにのみその一心で、会社も辞めて(このまま死ぬわけにはどうしてもゆかぬ)との思いで書いたそうです。結果初めて恩師に褒められて(いつでも死ねる身になった)そうですwww

 

というわけで、またまた読みたい作家がふえてしまったという・・何とうれしい出会いです・・ 🫨あせる