真昼の日差しの熱風の中、5人の少年たちが水路沿いを進む。パチンコと小石という武器を手に。どんな悪だくみなのだろう、そしてタイトル「ハリケーンの季節」。
思春期の少年たちのそこそこの悪行、青春物語かな、位の気分で読んでいったのですが、予想は裏切られこれは凄まじい悪の物語でした。
卑猥な言葉や描写、凄まじい暴力、薬物や酒、あるいは堕胎、魔女、まじない等々・・・我ながら最後までよく読めたものだと思いますw
8つの章からなっていますが、各章ほぼ段落無し、つまり改行なしで一気に語られています。読みにくくはありません。しばらくそれに気づかなかったほどで、それはとても読ませる文章だからです。
舞台はメキシコのとある村。登場人物たちを、各章ひとりを主に描く形で、読みながら次第に彼らの関係性がわかっていく形になっています。
あらすじは・・・省きますw
新年早々なんという酷い本を私は読んでいるのだろうと思いつつも一気読みで更には読了後もう一度最初のページへw
作品の評価は高く、受賞は逃しましたが全米図書賞翻訳部門とブッカー国際賞のそれぞれファイナリストです。
メキシコ、治安の悪さが有名な国でもあり、ここに描かれる人々の生き様は日本に暮らす私達とはかけ離れているけれど、これもまた普通に生きる、とある人生。いろんな人々がそれぞれいろんな思いをいだいて全く違う人生を生きる。
ただし生まれてきてやがて時が来ればまた無に戻る、そこだけはだれしも一緒ですね。
今年は、よりによって元日に起きてしまった大地震、その後に続いた飛行機の事故や北九州市の大火など、ショッキングな幕開けになってしまいました。
能登半島はまだ余震も続き、寒さと雪や雨もあって被災者の方々はほんとうに大変だと思います。特に安否不明の200名以上の方々、掲載されたお名前と年齢を見ていると胸が痛く他人事とは思えません。
いやな事を書きますがw 地震はまたどこかで起きると思います。地元宮崎も南海トラフ地震時の予想死者数ワースト5位にはいっています
できる限り工夫して努力して、死ぬまではせっせと幸せに生きる、それしかないと思います。苦しくても楽しくてもどちらもいわばたまゆらの事。
できることなら生まれてきた理由と生きてる間にすべき任務?を知りたいです。
というわけで、今年もまたいろいろ本も読んでいきたいと思います。本年もよろしくお願い申し上げます。m(__)m♡