サハリン島 | エドゥアルド・ヴェルキン, 北川和美, 毛利公美 |本 | 通販 | Amazon

 

帯の謳い文句によると、”この10年で最高のロシアSF”だそうです。なかなか印象的な表紙絵で、ぜひ読みたい!と大枚払って購入したのがもうずいぶん前ww

少しずつ読み続けてようやくこのお盆休みに読了しました。

 

 

 

終末SFです。

北朝鮮の核攻撃がきっかけとなった第三次世界大戦、大国は滅び、日本だけが生き残っている、天皇を崇める大日本帝国として。

 

東京帝国大学で未来学を学ぶ露日ハーフの女性、シレーニは、フィールド調査の為サハリン島を訪れる。

その旅を描くロードノベルです。

 

その終末の地になお生息している人々。

統括する役人として滞在する日本人以外は、とてもヒトらしい生存ではないww

銛族・・ 手押し車族・・ バケツ族・・

島に3つある刑務所も研究対象として訪れるが・・・カゼあせるあせる

(例えばそのひとつ、狂気の天才建築家の手によるその建物は、入るだけで神経をやられ正気を奪われる、油断したシレーニは脳を二分する薄く透明な氷のように冷たい刃が頭の中でずれたのを感じて倒れる叫び

 

・・・とディテールを書いて行くときりがないですが、ちょっと書きたいのでwwどちらかというと色文字部分はスキップしてください、キモいのが苦手な方はとくにm(_ _)m。

 

途中助けて連れていくことになるアルビノの少年。

アルビノの肉体は難病の薬、生命の元という迷信の為に(これはリアルでもあり汗)、少年は

手足の指が無い、舌も切り取られている。もちろんやがては全身を奪われ、死が待つのみ。

 

過酷な世界で生きている人々には娯楽が絶対必要。

なのでここでは定期的に「ニグロぶちのめし」と称して、集団で物をぶつけて楽しむという重要なイベントがある。 (ニグロは必ずしも黒人ではない)

 

放射能汚染の地でもあり、枯渇した世界で人は土をも食べる。石ころ瓦礫となっている所は、土が食べ尽くされた為。

 

その他、死体は重要な燃料あるいは石鹸となるので、死体が出るところ群集が争奪を繰り広げる。

大地震が起きてさらに危機的状態に。

さらには強烈な伝染力のMOB(移動性恐水病)によって人々はゾンビとなり暴徒化する。

 

 

・・・と、もうひたすらキモいのですが、でもこの小説、、まさかの、ロードノベル的美しさもあって、読むのが実は、おもしろかったのですww

 

美しい青い瞳のシレーニは、旅の立案から3年かけて、始めは持ち上げることもできなかった銃の訓練を重ね、代々伝わるマッキントッシュのコートに身をつつみ、超タフなガイドと共にこの地獄の旅を進んで行きます・・・・・。

 

一体ラストはどう終わるのだろうーDASH!と思いながら読み進みましたが。

うーん、ラスト、ひねってありましたwww

恋が? あったのね???あせる 全然読み取れなかったけれど汗

あの超人的な力は恋のパワーだったんだ・・・・・しょぼん汗

 

恐ろしさ満載ではありますがw 非常におもしろい作品でした。

 

”神は遠くにいる。十億視差、十億秒、暖かくて黄色い小人系の中の青い惑星。その家のドアを私たちがノックするのを待っている。”

 

 

 

 

 

なお作中、日本人はそこそこ良い民として書かれており、一方で中国人と韓国人は酷い蔑み様です、ほとんどヘイトww 大丈夫なのかな、と思ったほどでした叫びあせる