こちらもファンタジックなタイトルと表紙絵に魅かれて購入した一冊。

 

「天使のいる廃墟」 天使

 

  ・・・・・・

 

ちょっとだけ、予想は裏切られてww  

というか、「廃墟」なのでそう甘やかな物語を期待する方がまちがいwww

 

そこは天空のパラダイス、もしくは地の果てか。

パライソ・アルトという名の小さな村。

そこは自ら死を決めた人々がやってくる場所。

 

語り手の「わたし」も、実は死のうと思ってここへやって来た。

 

しかし思わぬ運命をたどってしまった、お前はここで天使としての務めを果たせと。

 

かくして彼は、時を超え不思議な光につつまれたこの打ち捨てられた村で、日々、死に向かう人々を迎えるのだ。

 

彼らが辿った幾多の人生の物語に「わたし」は耳を傾ける。

そして生と死の間の、彼らの最期の時間を共にするのだ。

 

 

 

不思議な味わいの作品でした。

美しくもあり、不気味で残酷でもあり、日常を拒む地の果ての不思議世界ではあるけれど、実はそれはそのまま私たちが生きるこの日常のようでもあり。

そう、やっぱり、今生きているこの世界はあまりにも摩訶不思議。

またそういった思いを想起させられましたw