著者ジョン・ウィリアムズの別のすばらしい作品を読んだことがあったので、購入。

3年前の確かお正月に読んで、心に深く刻まれた「ストーナー」

記事も書きました。  ↓  

 

  https://ameblo.jp/tatujiro/entry-12114250749.html

 

故人で、もう他の作品は読めないものとなぜか思い込んでいたので、これはうれしい出会いでした。

 

しかし、「ストーナー」がひとりの学究の生涯を描いた静かな物語だったのに対して、本作はまったく違った、激しくも恐ろしい作品でしたwww

同じ作家でこんなにも作風変わるの??と思ってしまうあせる

 

舞台は19世紀のアメリカ。

司祭の息子として恵まれた環境に育った主人公アンドリュースは、エマーソンの思想に啓発され、大学を3年でやめて「自然」の中で生きようと西部の小さな町へやってくる。

 

町の彼方に広がるコロラドの山岳地帯へ、バッファロー狩りの旅に出るアンドリュース。同行は経験を積んだ猟師や皮剝ぎ職人、料理人。

 

この4人のバッファロー殺しの旅がずっと描かれます。

なん百、何千という群れを見つけて銃で撃ち殺していく、来る日も来る日も。高値で取引される皮を得るためにその場で処理していく・・・持ち帰れないほどの量になってもまだ・・・

 

踏み込んでいく自然の過酷さも凄まじいです。干ばつ、渇き、飢え。 やがていつしか雪がちらつき、豪雪に閉ざされ・・・。果たしてアンドリュース達は無事に生還出来るのか・・・・・あせる  

 

 

 

まさかこんなキツイ物語を読む派目になるとは夢にも思いませんでしたがwww

冒険小説を読む趣味はないのですが、この作品には有無を言わさず連れていく力があります汗一気読みでしたあせる

 

秀作だと思います。全体に恐ろしい物語だったけれど、人生に何かをに求めようとするアンドリュースの目を通して、やはりまた考えさせられます。自然の猛威も凄まじいけれどその自然から命を強奪していく人間の暴力と欲と狂気。でもそもそも命って?この世界って何だろう??

 

 

 

あとがきによるとジョン・ウィリアムズにはもう一作品あって 「Augustus」 こちらは1973年の全米図書賞を受賞しています。

こちらもきっとこれから翻訳されることでしょう。

これは、今度は歴史小説?!また全くちがったタイプの作品になりそうな予感。 ぜひ読んでみたいです。