ガール・オン・ザ・トレイン(上) (講談社文庫)/ポーラ・ホーキンズ

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ガール・オン・ザ・トレイン(下) (講談社文庫)/ポーラ・ホーキンズ

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本作がデビューの新人作家さんです。今回”翻訳者買い”です。

訳が池田真紀子氏。大ヒット作をたくさん訳しておられます。以前にブログ記事を書いた「カッコウの呼び声」(ハリーポッターの作者が別名で書いた人気シリーズ。第2作も今月池田訳ででています。)
「ゲームウォーズ」は最高の翻訳でしたし! 
他にもジェフリー・ディーヴァ―、パトリシア・コーンウェル、スティーブン・キング、古典ではアーサー・クラーク、それからハリポタを超えて売り上げたとうわさの官能小説「フィフティ・シェイズ・オブ・グレィ」シリーズもこの方ですし。そのほか山のようなヒット作品群!ものすごいお仕事量です目

で、本作は新人デビュー作なのにこの池田氏が翻訳。しかも映画化もすでに決定。と聞くと、ぜひ読んでみたくなります!




ストーリー。

通勤電車の窓から毎日線路沿いのある家をながめるレイチェル。幸せそうなカップル。その家から少し離れたところにはかつて自分も幸せな結婚生活をおくっていた家がある。離婚して自分が去ったその家にはかつての夫があたらしい妻とかわいい赤ん坊といっしょに暮している。

レイチェルは実は仕事も失い今は友人の家に居候している身の上。

そんな自分とくらべて、車窓から見るカップルは理想に思えたが、ある日その妻メガンが夫の不在中に他の男性と・・・。そして失踪。

物語は3人の女性・・・レイチェル、レイチェルがあこがれていたメガン、そしてレイチェルの前夫と結婚したアナ、この3人の視点で交代に書かれています。


レイチェル、アルコール依存症があって時々自分がわからないことがあるwwww
車窓からながめると書きましたが・・ほぼストーカー的。妄想。

美しくて一見なんの翳りも見えなかったメガンにも実は悲しくおぞましい過去がある。

アナは・・前夫の浮気相手だった女性。レイチェルが不妊とアルコール依存に苦しんでいたころ、夫はすでにアナとできていた。離婚が成立したあと、そのままレイチェルのものでもあった家で暮している。家具も何もかもそのままでwww。

まぁかなりなドロドロ話です。脆弱な心、鬱積した気持ちが延々と描かれて暗いです。読んでいて疲れるしだんだん怖いwwww
でもつい惹きつけられて読み進んでしまいます。ちょっと「ゴーン・ガール」に雰囲気は似ていたかも。

結果的には上下巻夢中で一気読みでしたが。

でもこうしてみると「湿地」や「声」、「緑衣の女」などのインドリダソン作品はやはりすばらしかったと、今さらながら。とことん暗くて重いのにエンタメ度最高というか。迷わずおすすめですが。

この「ガール・・」は・・はまりますけどね、読後は「ゴーン・ガール」の時と同じような重暗さドクロでしたww