「『落語』昭和の名人極めつき72席(25) 七代目立川談志」(小学館)(1,200円+税)を聴いて
本書は、CD付マガジン「昭和の名人極めつき」シリーズ(全25巻)の最後を飾る作品。
最後を飾るのは、立川流家元 七代目 立川談志師匠。
談志師匠は、平成23年11月21日、喉頭がんにより逝去したが、いまだに、コアな落語ファンから愛され続ける、落語界の天才にして異端児。
「芝浜」は、人情噺を代表する演目の一つ。
談志師匠は「芝浜」を何度も高座にかけて来たが、平成19年の暮れに演じた「芝浜」を落語人生の総決算と言ってはばからない。
そう言う意味では、本収録の「芝浜」は進化の途中である。
この夜の「芝浜」に感動して、立川流に入門を決意したのは、のちの立川志の輔と立川談春だった。
本書の構成は、
①立川談志 次世代に受け継がれる「談志の遺伝子」
②CD鑑賞ガイド「芝浜」「金玉医者」
③名人の舌鼓「伊豆榮 梅川亭」
④寄席文字書家 橘左近 わが戦後噺家伝
⑤江戸っ子の言い分 「大晦日」
演目
01.芝浜 「30周年ひとり会 第4夜」国立演芸場(昭和57年12月9日)
02.金玉医者「にっかん飛切落語会 第187夜」 (平成3年4月23日)
金玉医者 立川談志