機械式腕時計 | 1級技能士・成田の印刷技術

1級技能士・成田の印刷技術

1級技能士・成田が、オフセット印刷技術を解説します~。

久々に、印刷技術の話ではなく、単なるブログで~す。 (かな?(笑))

 

最近、腕時計にツキが有りません。もともと、機械式時計(自動巻き)とか

オートマチックとか言われてる物が好きなんですが、これ今時の、いわゆる

クオーツ時計と比べたら、メチャメチャ精度が悪いんですよ。1日に10秒位、

平気で狂います。(クオーツ時計なら、ひと月単位でも、そんなに狂わない)

 

機械式時計は、腕に付けて、腕を動かす事でネジが巻かれる機構ですから、

机の上に置きっ放しだと、二日ほどで止まってしまいます。今時はソーラ機構

とか言って太陽光で動く物や、電波時計とか言って電波を拾って時刻合わせ

を自動的にする物まであるのに、何でこんなに不便な機械式時計を・・・?

 

まぁ、要するに腕時計マニュアなんですね。もともと機械物が好きだってのも

有るんですが手間が掛かるから楽しいんですわ。ロレックスとかの超高級な

腕時計は、全部、この機械式時計ですもんね。・・・んでもねぇ、この機械式の

腕時計、磁気に弱いんですよ。磁石の近くとかで、時計が磁気を帯びてしまう

とね、時計内の小さな部品が磁石に成ってしまって、大きく狂う様に成る。

 

最近はねぇ、スマホのスピーカーとか、パソコンのスピーカーとか電化製品の

ほとんどに磁気が使われてますから、「磁気に近付けるなッ!」ってのが無理

なんですよね~。私のタ〇ホイヤーって言う腕時計も、磁気にやられてしまい、

1日で1時間以上、進む様に成ってしまいました。まだ保証期間内だったので、

メーカーに送って修理したんですが、「強い磁気を帯びています」との事。

 

1ヶ月の修理期間を要して手元に戻って来たんですが、この時すでに、2時間

進んでしまっていました。・・・ん?これダメなんじゃないの?と、時計店に電話で

問合わせると、「もう一度、メーカーに修理に出します」と。 おい、おい、おい!

ふざけるんじゃないよッ!この時計のプロである、メーカーの修理人が直した

のに、直す前と同じ状態で、オレの手元に返って来るって、どう言う事ッ!

 

タ〇ホイヤーって言うメーカーの職人は、プロとしての意識が無い連中なのか!

・・・などと、成田節の大炸裂です~(笑)。今現在、再修理中ですが、プロ意識が

欠如したメーカーは信頼出来ないので、もう、タ〇ホイヤーは買いません(笑)。

 

んで、タ〇ホイヤーと同じ、スイスの時計メーカーで、モーリスラ〇ロアってのが

有るんですよ。値段設定が低く、大人しい感じの時計なので、仕事用にと、つい

買ってしまったのですが…。これがまた、非常に造りが、お粗末。まぁ安いからね

仕方ないんですが「これがスイス時計職人の仕事かッ!」って言いたく成ります。

 

スイスと言えば、ロレックスを筆頭に、超高級時計のメッカなんですが、最近は

スイスでも、良い時計職人の育成が出来てないのかなぁ~。等と考えてしまい

ます。職人ってヤツは、簡単に育成出来るもんじゃないですもんね。

 

スイスが、揺るぐ事の無い、世界一の腕時計王国であるのと同じでね、日本は、

誰が何と言おうとも、印刷技術、印刷品質では、間違いなく世界一なのですよ。

グーテンベルクのドイツや、オフセット印刷誕生のアメリカなんぞ、そんな所とは、

大~きく差を付けて、世界一!なんですわッ。

 

でもね、その日本の印刷技術ってヤツも一昔前と比べたら、ずい分、質が落ちて

しまっています。これは本当に何とかせんと、アカンのです。「・・・そう言うけどさぁ、

印刷って、ネットとかに取られて、どんどん仕事が減って行ってるじゃない。今更、

若手の技術者を養成とかしても、それって、どうなのかなぁ??」

いやいや、今だからこそ、優秀な技術者が必要だと思うんですよ。

 

今の時代、腕時計だって同じですよ。スマホが有れば、腕時計なんて無くても、

時間も日付も分かる。腕時計を持つ意味なんて無いんです。でもね全世界的に

見ても、多くの著名人達は、100万円も、300万円もする様な腕時計をしている。

スイス製の機械式・高級腕時計ってヤツはね、一つの「ステータス」と言う地位を

獲得し、本来なら不必要かも知れない物を、素晴らしい物へと昇華させています。

 

印刷だって同じです。需要は少なく成るかも知れない。しかし、本当に良い物は、

未来永劫、「紙媒体」として、他の物には代えがたい「ステータス」を築いて行ける

物だと思うんです。その時に、優秀な技術者が居なければ、それを超高級品へと

昇華させる事が出来ないんですよ。

 

機械式腕時計ってヤツは「古き良き時代の遺物」かも知れません。でもね、本当に

良い物は、永遠に生き残り、その地位を、いつまでも高めて行く事が出来るんです。

印刷物も同じ。使い捨てられる物ではなく、本当に良い物、捨てられない印刷物を

造り、印刷物と言う地位を高めて行ける可能性を持っているのです。そうした事を

実現させて行く為には、機械式腕時計の世界でも、我々、印刷の世界でも、本物の

技術者って人の存在が必要不可欠なんですわ。