有機溶剤 中毒 | 1級技能士・成田の印刷技術

1級技能士・成田の印刷技術

1級技能士・成田が、オフセット印刷技術を解説します~。

いや~、久しぶりに有機溶剤に、やられて
しまいました~。自分の仕事柄、各地の印刷
工場さんに、お邪魔させて頂いてるのですが、
今日の工場さんは、キツかった~。

私らが若い頃の印刷工場ってのは、こりゃ、
有機溶剤の宝庫でして、ホワイトガソリンで
水棒を洗うとか、トリエタンで洗浄するとか、
IPA、ジクロルメタン(ブラン回復剤)なんて
当たり前のように使ってました。

27歳の時に中毒症状が出て、一週間、食事を
取る事が出来ず、また、それまで大好きだった
ワインや、お酒を一切、身体が受け付けなく
成ってしまって、今でも、お酒が飲めません。

大阪の印刷会社さんで、有機溶剤による、
胆管ガンの死亡問題が、大々的に報道されて
様々に認識されている事と思いますが、
有機溶剤は短期的には、異常な発汗、吐き気、
頭痛、情緒障害などを発症しますが、長期的に
体内に蓄積されて、ガンを発病したりします。

私の場合は、蓄積された有機溶剤の毒素が、
ほぼ満タンの状態なのでしょうか、ほんの少し
の量でも身体が反応してしまって、異常発汗、
ひどい吐き気、精神錯乱が起きます。

今時の印刷工場さんでは、第二種有機溶剤を
完全に撤廃されている所が普通に成っている
のですが、今日の工場さんは、スゴかった~
多分、IPAとジクロル系ですね。工場内に
かなり濃く、臭気が充満していました。

若い方が多い工場さんで、まだ蓄積量が少ない
のか、慢性化してしまっているのか、皆さん、
平気な顔で作業しておられましたが、数年後に
苦しむ事に成らないよう、祈るばかりです。

有機溶剤中毒の苦しさってのは、経験しないと
分からないと思いますが、半端な苦しみじゃ
ないです。印刷現場から、第二種有機溶剤の
完全な撤廃を、心から望みます。