印刷Q&A UVの金刷り | 1級技能士・成田の印刷技術

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1級技能士・成田が、オフセット印刷技術を解説します~。

●質問


紙器(厚紙)UV菊全機を担当しています。

定期的にくる品物でUVゴールドの印刷があるのですが

ロット間で、濃度のバラツキがありクレームとなりました。

印刷中は濃度が不安定になりがちで四苦八苦してます。

インキにはレジューサーを5%添加して軟らか目で使用してます。

UVゴールド印刷の注意点やレジューサーについて教えて頂ければ

と思います。よろしくお願いいたします。


●回答


質問、ありがとうございます。

でもですねぇ、実は本物のUVは、経験が無いんですよ~(汗)

高感度UVなら、イヤと言うほど経験してるんですけどね。


レジューサで軟らかくしてるんですか。ベタ刷りなんですかねぇ?

私の場合、金インキを軟らかくするってのは、やらないですね~。

軟らかいと、汚れやすく成ってしまうので、イヤなんですよ。


成田流の金刷りは、ちょくちょく書いてるので、知ってる人も多いと

思うんですが、何も迷わず「メジウム 10%添加」なんですよ。


金インキって、転移性が悪いですよね。とっても刷り辛いインキです。

コイツを、少しでも普通インキに、特性を近付けるために、メジウムの

添加は、とっても効果が有るんですよ。


それとね、メジウムは、水幅を広げる効果も有るから、

これまたイイんですわ~。


濃度のバラツキでクレームに成ったんですか。金の濃度が見た目で

バラついて見えてしまうと成ると、こりゃケッコウひどいバラツキ

に成ってしまった感じですねぇ~。


金が、淡く成ったり、濃く成ったりしてしまうのは、多くの場合、

湿し水の問題なんですよ。あッ!その前に、ローラーニップも、

とっても大切です。ただでさえ転移の悪いインキですから、ニップの

調整が悪いと、メチャメチャな色ムラが出ちゃいますね。


とりあえず、ローラーニップがOKだとしたら、後は湿し水の出し過ぎ。

金インキを軟らかくしてしまっているから、どうしても湿し水を多目に

してしまいがちに成るんですわ。


金インキに、メジウムを10%、シッカリ練り込んで、湿し水をガッチリ

絞って刷って見て下さい。とってもキレイな金が刷れますし、色ムラで

苦労する事も無くなると思いますよ。