ブログで~す。
我々、印刷オペレータにとって、印刷をするに当たり、「色調見本」
の存在が絶対だと思うのですが、中には、それが無い物も有りますね。
適当に標準濃度で刷っておけばOKだよ~とか言われてね。
また最近は、その色調見本が、本当にいろいろだったりしてしまいますね。
カラーコピーの出力紙だったり、インクジェットだったり。はたまた前回見本
だとかね。
印刷方式も違うし、紙も違うし、そんなもん、キッチリ再現する事なんて、
ほぼ不可能に近いですわ~。一番良いのは、自分の印刷機で刷った「本機校正」
ってヤツだと思います。自分の機械で刷った物の色を再現出来ないなんてのは、
こりゃ、腕が悪い証拠ですもんね。
でね、なんで、こんな事を書いてるかって言うと、実は最近、色調見本ナシ!
で刷ってる所が、ケッコウあるんですよ。濃度とドットゲインの数値を決めて、
それに許容範囲を作って、その範囲の中に入ればOKって言うやり方です。
色調見本、一切ナシ!数値が入れば、すぐに本刷り開始ですから、こりゃ、
オペレータも迷う事なく、ドンドン次の仕事に行けてしまうので、生産効率
としては、メチャメチャ良いんですよ。
印刷機のメンテナンスを、常にシッカリしておいてやれば、こうしてデータ
だけを頼りに刷って行っても、ケッコウ、安定した色調で刷る事が出来ます。
でもね・・・
我々、印刷オペレータの、一番メインの仕事って、オレが思うには、やはり
「色調再現性をバッチリにする事」だと思うんですよ。色調見本との微妙な
色の差を正確に分析して調整して製品を仕上げること。それこそがオペレータ
にとって、もっとも大切な仕事であり、オペレータの能力、技術力なんてのは
その点で、最も評価される部分だと思うのです。
色調見本ナシ、データのみで刷っていると、こうした、色調の差を見極める能力、
それを補正する能力ってのが、全く身に付かんのですよ。それって、どうなの?
なんて、私のような古い人間は、強く疑問に思ってしまうのですが・・・。
これから先は、印刷物を完全な「工業製品」ととらえ、、数値上のマッチングと
その許容範囲だけで刷って行く分野が多く成って行くのかも知れませんね。