●質問
ユポタックの選挙ポスターに関する注意点は分かりましたが、
普通のコート紙などに印刷して、表面にPP貼りなどをするポスターの
注意事項を教えて下さい。
●回答
ん~、これはですねぇ、スゴク大変な問題が有るのですよ。
これからのように、寒く成って行く季節は、まだイイのですが、
真夏など、太陽光が強く、紫外線がイッパイの季節は要注意です。
ええッ?「耐光性の問題だろう」って。
確かに、それも有ります。黄色と紅は紫外線などで退色してしまって、
最終的には、墨と藍だけが残ったポスターを、たまに見かけますね。
でもね、それよりも、もっと恐ろしい事が有るのですよ。
「加水分解」って言う、化学反応が有りましてね、
こいつが、紅のインキを、きれいサッパリ、無色にしてしまうのです。
選挙ポスターって、屋外に貼られますよね。当然のように、直射日光にも
当れば、雨にも当るワケでして・・・
私が実際に経験した話なんですが、
コート紙に、4色カラーで選挙ポスターを印刷して、その上にPP貼り。
そのポスターが屋外に掲示されて数日経ったころ、激しい夕立がありました。
夕立は、数十分で上がったのですが、非常に激しい雨だったので、
雨水がポスターの裏側に回り込み、ポスターをベタベタに濡らしてしまいました。
季節は夏。夕立の後は、非常に強い日差しが、ジンジンとポスターに
照り付けます。・・・普通ならね、濡れてしまったポスターも、この強い日差しで、
すぐに乾いてしまうんですが、表面にPPが貼ってあるでしょう。
裏面に貼られた両面テープの所に雨水がたまり、PP貼りのおかげで、
水分の乾燥が遅れる。
強烈な直射日光プラス水分。これで加水分解の条件が整います。
スゴイですよぉ~。加水分解で、紅の色が、部分的にナシに成ってしまいます。
選挙ポスターなので、立候補者の顔色とか、非常にコダワリが有りますよねぇ。
チョット健康的な、赤っぽい顔色がイイ!とかね。
もうねぇ、加水分解が起きたら、顔色がどうとか言う問題じゃないです。
水分が残った部分だけ、紅の色が、完全にナシに成ってしまいますから、
顔の中の赤味が、部分的に抜けてしまって、健康的とかどうとかじゃなく、
こりゃもう、完全な病人。と言うより、ほとんど、ゾンビって感じです。
ゾンビに投票してくれる人はいないですよねぇ~。
選挙ポスターとしては、超大問題の、大クレームですわ~
水が残った所に、直射日光が当たるから、加水分解を起こしてしまう。
例えば「ユポ」ならば、水をはじいてくれるから、雨が降っても、
水は残らない。だから、加水分解も起こらない。
まぁ、そんなこんなで、選挙ポスターにはユポが使われるように成りました。
もしも、コート紙で刷るような事があったら、この加水分解ってヤツには、
充分に気を付けてやって下さい。