(神武東征はデータ化中!)

 私がまだ若く、歴史なんかに興味の無かった1988年、当時に行われた「シルクロード大文明展」の本、『シルクロード・オアシスと草原の道』を見ていて見つけたものですが、紀元前3000年前に作られた青銅器、日本人なら誰しもが分かるこの姿、「まわしをつけ、がっぷり四つに組む男達」、この青銅器が見つかったのはメソポタミアトゥトゥプにあったニントゥ神殿だそうです。






 本での紹介は控えめでしたが、相撲の起源と結びつけたいが、証拠が無くジレンマが感じられる文章で、書いた人もさぞ相撲のルーツだと言いたげでありました。

 

 イラク博物館のファウズィー・ラーシド博士の説明によると、「シュメル人のレスリングはAKITI(アキトゥ)祭という新年の祭で行われた。・・・・レスリングの勝利者が男神となり、高位の女性神官が女神を演じた。この聖婚は豊穣をもたらし食糧増産をもたらすと信じられていた。聖婚の花婿をつとめる者は、若いこととともに少し太っていることが必要であった。」と書いています。

 アキトゥ祭というのは四季毎に新年を迎える祭りで、ホツマツタヱの四倍暦の謎を解く時にも役だってくれた「概念」です。

 日本大百科全書には「相撲」の項で、次のような説明が書かれています、「悉達多(しっだるた)太子(釈迦(しゃか)の幼名)が相撲に勝って姫を得たことが、釈迦一代記の『本行経(ほんぎょうきょう)』にみえる。」とあり、古代のインドでは「争婚」という習慣があり、釈迦も争婚(相撲)をし「マンダラ姫」を手に入れたそうです。(釈迦も体格のしっかりした若者だったと想像出来ますね。)

 

 かつて貴乃花が「相撲はヘブライ語がルーツでシュモーと言った」という事が取り上げられた事があったようです、これは川守田英二氏の説を引用したものらしく、「はっけよいのこった」がヘブライ語であると想定した場合、その発音どおり、「はっけ」「よい」「のこった」、という3つの言葉から形成されていると考えられます。

 

 まず「はっけ」は、ヘブライ語で「打ち続ける」「やっつけている」、という意味になります。

 

 次に「よい」という言葉をへブライ語にした際、川守田氏はヘブライ語で、「やっつけるよ!」「打つよ!」という意味に解釈しましたが、別の解釈では、「やっつける!万歳!」「打つ!生きる!」となるようです。

 

 最後に「のこった」という言葉は、ヘブライ語で「打ち倒す」、「強打する」を意味し、その語尾に、二人称で男性の「あなた」「お前」を付けると、「お前を打ち倒す!」「お前を叩きのめす!」という、激しい戦いの言葉となるそうです。

 シュメル人が日本人である証明が、一通り出来る現在なら、誰しもが相撲のルーツであると言うのはたやすい話になります。

 

 どうりで日本人が相撲を好きな訳が分かったような気がします、相撲とは神事であるとは言われてもピンと来なくなった現代ですが、メソポタミアで行われた、お祭りの時の最大のイベントで、屈強な若者達が集まりマワシを付けて、肉体一つで「男神」の地位を手に入れようと戦った訳です。

 

 娯楽の少ない時代であり、神様に奉納する神事で行われる公然の競技ですから、その盛り上がりはもの凄いものだったのでしょう、その魂の記憶が相撲を愛してやまない民族性を生み出したのだと思います。

 

 龍海