早速、古代エジプトの宗教を調べてみると、古くは「雄牛の姿をした女性の小像」を崇拝する「偶像崇拝による女神信仰」であったものが、第二王朝から王は太陽神ラーの息子という宗教観が加わっている。
これは日本の「日子(ひこ)・日女(ひめ)」と同じ概念なので、モーセから伝わった可能性があるが、天之御中主神の話を考えると、日本は元々が太陽信仰だったといえるので、日本→エジプト→ユダヤ→日本と逆輸入されたようにも思えます、それ以外に共通点は見あたりませんでした。
また「ノア」も調べてみましたが、日本人との繋がりは見えませんでした。
この時点では「天御中主神」の子供たちがユダヤ人になっていった、もしくはユダヤ人と結びついていったとする証拠はなさそうです。(そりゃ当然か。残ってたら日ユ同祖論の人達も書いてるでしょう!)
つまり、この仮説は的を外しているので次の情報が出てこないと判断し切り替えます。
今度は『九鬼文書(くかいもんじょ)』をまた読み始めました、前は「何じゃこりゃ!」とスル~した所も、どの様な解釈をもって書いたのか、仮説を展開しながら読みました。
前にも書いた通り、九鬼文書にはモーセやノア、イエスの名前が出てきます。
「大中臣系図」の項に、
「天那可登美命 黒人根国中興ノ祖」とあるのがきになります。
「大中臣家系譜」にも同じ事が書いてあります、加えて「天日那太身命 南海囧々祖子流楠氏」と良く分からない名前が増えました。
次に「御神系略」の終わりに、
「月夜見天皇・・天日那太身命 南海國ニ到ル」、「月夜見天皇・・天那可登美命 黒人根國中興ノ祖」、「建速素盞鳴天皇・・天佐登美命・・白人根國中興ノ祖」、「天那可登美命・・迦毘羅飯命・・悉逹留多(シッダルタ=お釈迦様)」、「天佐登美命・・野安(ノア)押別命・・母宇世(モウセ)・・伊恵斯(イエス)」とあります。
白人根國はエヂプトとも書いています。
普通なら「あ〜偽書だな!」と思うポイントですが、私は最近この手の本がどの様に成立していったのか分かってきているので次の様に解釈します。
古い伝承には単語として、「白人根國」とか「黒人根國」とかあり、それと対になる人物の名として天那可登美命とか天佐登美命とかと伝わっていて、口頭でノアとかモウセとかを聞いたのだと思います。
それを記録し調べたらユダヤ人の事だと分かり、書き加えて伝わり、今日の九鬼文書になっていると考えます。(要するに研究成果と解釈の記録ですね。)
またその後の「神代系譜」の中で、「素盞鳴天皇」の子として、「佐男登美命」の名が出てきて亦名を「小登美命」、同「白人根命」、白人根國中興ノ祖とあります。
その佐男登美命の子として「大國主天皇」と野安押別命・・伊恵斯と出ます。