良い質問ですね。促成栽培について「早めている」とありますが、本当は「速めている」なんですよね。教科書がなぜか「早」という言葉を使っているわけでみなさんは混乱してしまうでしょうが、実はそうじゃないんですよね。「アーリー」ではなく「ファスト」です。

 

ビニルハウスの中で人工的に温度や光量を調整し、さらに肥料や農薬も使用して、普通より「速い」スピードで作ってしまうのです。

 

だから一年の間に何回も収穫ができ、その作物の端境期(旬の時期から外れ、市場に出回る量が少ない時期)に収穫して、そのまま市場に出荷できるんですね。

 

逆に抑制栽培は、スピードを落とした栽培方式です。だから「レイト」というより「スローリー」でしょうね。冷涼な気候のもと、成長の速度を遅め、本来の時期とは異なる時期に収穫し、やはり端境期に出荷できるわけですね。

 

実際には促成栽培も抑制栽培も本来の意味を離れ、単に温室での栽培や高原での栽培を指すこともあるようですが(だから教科書の書き方がわかりにくくなっているのです)、元々はこのように「ファスト」や「スローリー」の意味なのですよ。

 

簡単でしょ?