今日の問題です。実際のセンターでは、昨日の問題に続けてこちらの問題が出題されており、お互いヒントになってしまうんちゃうか?と思うんですけどね。実数としての企業数、割合としての業種の違い、両方に注目してください。2002B本11

 #毎日チャレンジ地理

 

正解です。企業数を合計してみて、際立って少ないRがマレーシア。残ったPとQで繊維(衣服)が主のPが中国、輸送機械(自動車)が多いQが米国。米国の日系企業は金融なども多いはずですが、ここでは現地生産の自動車工場を考えるのがベターですね。

 

問4 マレーシアの問題と言えるのではないかな。00A本第1問問6参照。マレーシアは近年テレビの生産と輸出が際立つ国である。もちろん日本の電器メーカーの工場がさかんに進出しているからであるが、このことについては必ず統計で確認しておく。01B本第1問問5も参照してほしい。マレーシアは東南アジアの中では工業化の進んだ国であり、1人当たりGNPも比較的高い(4000$/人)。

問3も手がかりになる。問3では「現地法人数」、問4では現地法人の中の「製造業」のみに限定しているので決して等しい数にはならないのであるが、ある程度は目安としていいと思う。米国(L)と中国、マレーシアの現地法人数をあらかじめ頭に入れてから問4に移ると考えやすいのではないか。米国や中国への進出がかなりさかんで、マレーシアはやや落ちる。

というわけで表3を見てみよう。マレーシアはたいへんわかりやすい。繊維・電気機械・輸送機械の3つの業種についてその合計が最も少ない(200に満たない)Rがマレーシア。またここではとくに「電気機械」の比重が大きいことにも当然注目しなければいけない。テレビの生産と結びつけて考える部分である。

PとQの判定。1人当たりGNPが低く(つまり賃金が安い)繊維のような安価なものを生産するのに都合が良い中国がP、残ったQが米国である。とくに米国は輸送機械の割合が高い。これは米国内における日系企業の現地生産。問3で解説しているので参照してほしい。

しかしこの問4は問3を重なっているところが多いよね!?

どうなんかな~こういう出題パターンって。問4は「マレーシアのテレビ」をネタにしたなかなかの良問と思うから、僕がセンター試験の編集者なら迷うことなく問3はボツにするんやが(笑)。