あれから1年 | AKB48、とある地方ファンの呟き

AKB48、とある地方ファンの呟き

とあるきっかけからAKB48のファンになりました。地方ファンの立場からいろいろと思ったことを綴っていきます。

1日遅くなってしまいましたが、1年前の6月5日は日本武道館での研究生だけのコンサートが行われました。
これまでにない画期的な内容のコンサートであり、当時、AKBの研究生に注目したので、平日でなければ自分も行きたかったです。

1年経って、この時のメンバーもほとんどが正規メンバーに昇格してるんですよね。
今思えば2013年の春から夏にかけてが研究生ブームの最盛期だったのかなと、ドラフトだったり、大組閣があって、”研究生”というものの位置づけもずいぶん変わったように思えます。
成長が見て取れるという点で、研究生公演はこれ以上ない舞台だったのですが、今もそれもなくなり、ステージ経験を積まなければならない時期に公演にもまともに出られないメンバーがいることは決して好ましいとはいえないのですが、AKB48にいたっては2月の大組閣で15期生全員が昇格してしまい、4月に仮研究生から昇格した2人しかいない状況。研究生制度自体の存在が揺らいでいる状態です。

”即戦力”と銘打って獲ったドラフト生、確かに厳しいオーディションをくぐり抜けてきただけあって、逸材と思われるメンバーもいます。その一方で、陽の当たらない場所で地道に頑張っている子にも少しは光をあてて欲しいなというのは個人的な感情ですが、メンバーの育成をどのようにしたいのかというのが、はっきり見えてこないことに不満はあります。
今現在、有望な若手メンバーは、それこそ両手に余るぐらいいますが、それを活かし切れているかというとそうでもなく、スポットライトが当たるのは決まったメンバーばかりで、「もっといろいろ(ポジションを)動かして試せばいいのに」というのは素人判断でしょうが、磨けば光る石も、放っておいたままではくすむだけです。

ここ数年の動きを見ていると”次世代メンバー”と呼ばれる若手が次々と台頭していて、運営の”推し”もその度に変わっているような気がします。数年後にグループの中心にいるのは今いるメンバーではなく、まだ顔も名前も知らない子という可能性もあり得ます。若手メンバーに焦点をあてて前面に押し出すというのはグループの戦略としてあり得ることですし、アイドルというフレッシュさが求められる特殊な世界にあっては有効な手段と思いますが、気がかりなのはその煽りを受けているメンバーはいないかということです。

今のAKB48では一定の”コース”に乗るか乗らないかでその行き先が随分変わってきます。しかもまだ成長途上である研究生の時点で既にそれが決められてしまっているということ。
去年くらいから各グループとしてではなく、AKB48グループ全体でという傾向が強くなった気がします。昨年8月発売の『恋するフォーチュンクッキー』のカップリング曲『青空カフェ』は各グループの研究生の中から選抜で選ばれましたし、また研究生ユニット”てんとうむchu”もある意味選抜であり、あまりに早い時期で仕分けをされることは大器晩成タイプの子には厳しいなと思います。

一度”コース”から外れてしまうと、選抜に入るのはじゃんけん大会で勝つか、総選挙で上位になるかしかありません。総選挙で下馬評にもあがらなかった子がジャンプアップしてランクインするのにはそれなりの理由がありますが、不遇なメンバーをなんとか押し上げたいというファンの気持ちはわからないでもありません。ただ、その気持ちを逆手にとって投票を促すのが良いかというとまた話は違ってきますが・・・

実際のところメンバーの数が多過ぎて、スタッフの目が全員に行き届いていないのではないでしょうか。
先日、向井地美音さんがテレビ番組のインタビューで「秋元康さんとまだ話したことがない」と答えてましたが、彼女ですらそうなのですから、顔も名前も覚えられていないメンバーもいる可能性があります。

昨年のAKB48の動きを見てて、特に湯浅さんがSKEからAKBの支配人に変わってきてから、レッスンの時間を増やしたりして、かなり育成という点に力を入れているのは、当時の公演を観てたものとしてよく伝わってきました。これが本来のAKB48の在り方だと思いましたし、原点である劇場回帰が実現しつつあると嬉しく思ったものです。

成長の度合いは一定ではなく、すぐに芽が出る子もいれば、時間をかけてゆっくり華を咲かせる子もいます。それを待っている余裕がないのかもしれませんが、もう少し長い目で見て欲しいという気持ちはあります。せっかく芽吹いた蕾を取り除いてしまうようなことがないように、成長も見守るというのもAKB48を応援する上での醍醐味というのをファンも運営も思い出してもらいたいものです。