Yside













「エッチはしないですか?」




ちょいちょいちょいちょい何言っちゃってるわけチャンミン?!?!!!






『どうしたのチャンミン?』

「…………………」

『チャンミンらしくないよ?』

「僕らしいってなんですか?
エッチだなんて淫らなことを言わないのが僕ですか?」

『…………どうしたんだよ?何かあった?』

「…………王様は僕のこと…もう好きではない…のですか?やっぱり可愛らしい女性たちにモテて嬉しいですよね?」

『は?』

「TVXQ連合が終わったらエッチしようって言ってくださったこと、お忘れになるほど……女性たちに夢中になっちゃったんですか?」

『はっ?!何言ッ…』

「短い時間でしたが、僕は幸せでした……」

『…………………』

「ありがとうございました……」

『…………………』




チャンミンは瞳を潤わせながら俺に一方的に意味不明なことを口にしている。


エッチをしようと言ったことを忘れている?
そんなわけあるかッ!どれほど楽しみにしているかチャンミンは知らない。


女性たちに夢中?女性たちにモテて嬉しい?
何でそんな勘違いたを発動しているか分からないが、ちょっと失礼すぎないか?
俺の気持ちをバカにしてね?




パシッ

部屋から出ようとしたチャンミンの腕を握り引き止めた。



『………何がありがとうございましただよ?勝手に過去形で話を進めるな』

「…………………」

『俺の気持ちバカにして楽しい?
俺はチャンミンしか好きじゃない。なのに俺の気持ちを蔑ろにして、勝手に完結しないで』

「………僕しか好きじゃない…んですか?」

『それ以外ないだろ?』

「………………ッ」



一気に溢れ流れるチャンミンの涙。
大きな目が赤くなってしまっている。



『なんでそんな風に考えたの?』

「…………SNS…で…」

『SNS?』




ポツリポツリと話し出すチャンミン。




「TVXQ連合をご覧になった方々がSNSで、その……王様のことを………」

『え、SNSで俺のことを…?』



ゴクリッ



やっぱりSNSで俺は酷評だったのだろう。
よかった見なくて。






「王様の容姿を褒めていらっしゃる方が多くいらっしゃいました…」


ん?


「王様のファンになったとか、イケメンとか…結婚したいとか……女性たちにそんなこと言われたら王様もさぞ嬉しかったかと思います」

『……………それで?』

「…………………エッチのこと、何もおっしゃらなかったので、忘れてしまったのか…
それとも僕より…女性にお気持ちがいっちゃったのか…と」



なるほどね。



いや、納得は全然しないけど、
理解はした。




『理解はしたよ。でもやっぱり酷いな』

「……ッ!!申し訳ございませんっ!!」





シュンとして頭を垂らすチャンミン。
つむじしか見えない。

掴んでいる手首が若干震えている。




『俺が怖い?震えてるよ?』

「…………いえ、自分が情けなく怒りさえ覚えております……本当に申し訳ございません」

『…………ハァァァ』



ビクッ!!!!

「ごッごめんなさい!僕をお許しください!!罵倒するなり、罵るなりして…」

『何いってんの?俺がチャンミンにそんなこと言うわけ無いだろ?』



ギュッ



『大好きで大切な人にそんなこと言うわけない』

「…………王様…」



すっかり落ち込んでしまったチャンミンを優しく抱きしめた。
弱い力だったけれど、俺の背中に腕を回し抱きしめてくれたチャンミン。



『反省してるんだろ?』

「……勿論です」

『じゃあ許す』

「…………………王様…」





王様……ねぇ。

恋人だというのに、王様と呼ばれるのはちょっと…いやかなり寂しい。


あれ?たしかチャンミンって…




















『………やっぱ許すのやめる』

「え?!」

『だってさ〜結構傷ついたわけだし〜』

「……………………」

『俺かなり悲しかったわけ』

「……………………」








チラッ


特徴的な眉をハの字に垂らすチャンミン。
ちょっとやりすぎたか?








『だからさ、俺のお願い聞いて』

「…………お願いですか?」

『俺のことユノって呼んでよ』

「!!!無理です!!!以前にもお話しましたが、王様をお名前でお呼びするなんてありえません!!!」

『でもさ、チャンミンって俺のことユノ様って呼んでんじゃん』

「なっ?!?!!!!?!」

『なんで知ってるんだって顔だな』



コクコクッ



『咄嗟の時とか、あと寝言でも言ってた』

「!!!!!!」

『あ、寝言は2回ぐらいあったと思うけど』

「………ッ恥ずかしい…///」

『だーかーらー2人のときだけでいいから、ユノって呼んでよ♪』

「………////」



俺は期待の眼差しでチャンミンを見つめる



「……お呼びしたら許してくださるんですよね?」

『もちろん!』

「……………ゆ……」

『ゆ?』

「…………ゆ、……ッ」

『ゆ?』

「……ゆ………の」

『!!!チャンミッ』

「ユノ様!!」

『…………え?』

「ユノ…様……」



ジーーーーッ



チャンミンが俺に向かって、
呼びましたよって顔をしている。



違う。
そうじゃない。




『違うだろ?ユノって呼ばなきゃ許さないよ』

「!!!なっ!こ、これが限界です!!」

『えーーーーじゃあ駄目だな』

「…………ユノ様……」シュンッ




まぁ、ユノ様もかなりの進歩だけど、
でもやっぱり恋人には対等な関係で対等な呼び方をされたいと思うのは自然の原理だろ?






『まぁ、ユノ様でも許すよ』

「ありがとうございます!」

『ただし!今からはユノって言わざるを得ないと思うよ?』

「え?今から……とは?」

『ん?エッチしたいんだろ?』

「!!!!!!」

『約束どおりTVXQ連合も終わったわけだし、しよっかエッチ♡』

「え、あの……王様…?」



ゴクッ




チャンミンの喉が鳴ったのがわかった。





『チャンミン違うだろ?
ユノって呼ばないと、エッチの最中に"様"なんて俺は呼ばれたくないよ』

「………/// あの、……ッ」




ジワジワとチャンミンをベッドの方へ追い込む。

『エッチしよっかチャンミン♡
時間はたっぷりあるからさ』

「……………ッゆ、の…様…あの、!」




ベッドに足が当たって気付いたようだな。
もう逃げ場がないってことに。




『チャンミンが言ってきたんだろ?エッチしないのかって。約束は守らないとな』

「…………えっと、その……」




『積極的なチャンミンは大歓迎だよ』





そう言って俺はチャンミンの唇にキスをした。





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