Yside











チャンミナが邪魔?

俺とジョディが付き合っている?





一体何を言っているんだ?









『ジョディ、チャンミナに何を言ったんだ?』

"何も言ってないわよ。
私だって今彼が言っていることが分からないんだから"

『チャンミナ、泣いていないで説明して?俺もジョディもチンプンカンプンだ』

「……………………」

『俺とジョディは付き合っていないよ。
なんでそう思った?』

「………………さっきジョディさんに確認したら…そうだって」

『やっぱりジョディが変なことを言ってんじゃねーか!』

"NO! I didn't say that.本当に言っていない"

『…………チャンミナ、ジョディは言っていないって言ってるけど、』

"Yes!それに私は恋人がいると伝えているじゃない"




「…………さっき僕がジョディさんに、
恋人ってもしかしてユノヒョンなのか質問したら、気付いた?だからユノヒョンといると楽で居心地がいいって……言ってました……よね?」

"……………Oh my god !!!!
私はてっきり、私の恋人ってもしかして同性なのかって聞かれたと思って…
だから同性の恋人がいるユノといると居心地がいいの。変な色メガネで見ないから"

「同性の恋人……?」

"Yes!!! あなたも同じだから気付いてくれたのかと…勘違いしちゃったみたい。sorry…"

「…すみません!僕こそ勝手に勘違いして!!」





おいおいおい。
とんだ勘違いじゃねーかよ!
焦らせるなよ。
チャンミナの涙を見るなんて心臓が何個あっても足りねぇって!!



















Cside





「本当に失礼しました…」ペコリ

"私もごめんなさい。確認しなかったばっかりに。あなたを傷付けてしまって"

「僕が悪いんで!!ジョディさんは気にしないで下さい」

"ありがとう。優しいのね"




誤解も解け僕たち3人で食事を再開した。
さっきは食事が喉を通らなくて食べた気にならなかっかけど、
今はなんでも喉を通る勢いだ。


このお肉なんてサイコーー!!













"good night〜"

「今度はジョディさんの恋人さんにも会わせてくださいね」

"of course!"

『………………………じゃあな』

「お気をつけて〜」






そう言って僕たちはジョディさんと分かれユノヒョンの家へと向かった。















「ジョディさんって良い方だね。
そういえばユノヒョンと一緒に仕事をしてるの?」

『…………………』

「ユノヒョン?」

『……………………』

「………ユノヒョン?っねぇ!」

『あ、ごめん。聞いてなかった』

「急に僕が来ちゃって疲れた?
今日残業だったもんね…ごめん』

『えっ?!違う違う!!ちょっと考え事してただけだから、
あ、着いた。ここが俺の住んでるマンションだ』

「へぇ〜すごい。ニューヨークのこんな一等地のマンションに住んでるんだ…」

『社宅だよ、ほらオートロック開いたぞ』

「うん……」




なんだかユノヒョンの態度が変な気がする。
どこが?と聞かれたら…答えられないけど、


なんとなく。














ピーッ







『散らかってて悪いけど、』

「全然!急に来たんだから………」



僕は想像していた。
ユノヒョンの部屋は足の踏み場のない程物で溢れていて、
キッチンには空のペットボトルがズラリと並んでいるんだろうと。

だから、ユノヒョンが散らかっててと言ってもなんの違和感もなく受け入れられた。




でも、





僕の想像を遥かに越えたユノヒョンの部屋を目の当たりにした。













「ユノヒョン……」

『…………………』

「…………どうしちゃったの…?コレ…」

『どうしちゃったって失礼だなw』

「だって………」




リビングへと続く扉を開けるとそこには、









黒を基調とした家具が寂しげに配置され、
ペットボトルどころか、脱いだ服すら落ちていない。
このまったく生活感を感じられない部屋に、



僕は心が痛くなった。












部屋が綺麗すぎたからといって、
女の人の影を妄想するってことにはならなくて、
この部屋には今まで誰も足を踏み入れていないってのが容易に想像できた。



「どうして……こんなに…綺麗なの?」

『あーなんだろ。生活する気にならないって言えばいいのかな?』

「…………ニューヨーク生活が辛い?」

『そうじゃない。
仕事も刺激的だし、街も好きだ…ただ、』

「ただ…?」





『チャンミナがいないから……』

「………………」

『チャンミナがいないと生きている意味がわからなくなって』

「ユノヒョン……」

『俺ってホントにバカだよな。
なんの成長もねぇの。日本にいても、ニューヨークにいても…なんも変わらない』

「そんな…こと。それに僕だってそうだよ?ユノヒョンがいなくて辛かった…」

『………チャンミナは成長しただろ?
わかるよ。瞳の輝きが違う。
人として、男として成長したんだって分かる』

「それは……」




確かに僕は仕事で達成感を得た。


やりたかった事をやり切った。
でもそれはユノヒョンと肩を並べて未来を歩いていける為に、
ユノヒョンに守ってもらうような男じゃなく、お互いのことを守れる関係になりたくて……



でもそれ以上に、







ユノヒョンと一緒にニューヨークで暮らすことが楽しみすぎて、


だから子どもみたいに瞳が輝いてしまってるんだよ。




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