Cside
『なんでキュヒョンがいんだよ?』
"チャンミンとは昼は毎日一緒なんで"
『気ーつかえ』
"面倒です"
『かわいくねぇ!』
"ユノヒョンに可愛いと思われたくありませんね"
「ちょっと二人とも…お店の中で迷惑だよ」
『キュヒョンの肩を持つのか?』
「そういうわけじゃないけど」
"ユノヒョンってガキっすね"
『お前ーーーっ!!』
ユノヒョンが昼に僕を迎えに来た頃、
ほぼ同時にキュヒョンも審査部に来て僕をいつも通り迎えに来た。
こんなタイミングよく来るか…って思ったけど、キュヒョンのことだ、絶対ユノヒョンの動きを見て来たに決まってる。
楽しんでるのが見え見えなんだよ。
"言っときますけど、入社当初から俺とチャンミンは一緒に昼を食ってきたんです"
『だから?』
"誰かさんに振られてずっっと死んだ魚みたいな目をしていたチャンミンを
それはそれは元気が出るように楽しませたのが俺なんすよ"
『……………………』
"礼ぐらいあってもよくないですか?"
『……………………』
『………………キュヒョンありが』
「楽しませてもらった記憶ないけど」
"………………やっぱり?"
「そもそも入社した頃は吹っ切れてたし、
死んだ魚のような目ってのは生まれつきだ」
『チャンミナの瞳はダイヤよりも輝いてるって!』
"うわ〜少女漫画の王子様かよ"
「…………//// つまり、そんな風にユノヒョンを責めないでよ」
『チャンミナ…
親友に俺を責めるなと言ってくれるなんて
俺ってめっちゃ想われてるぅぅ♡』
「ちょっ…///」
"また惚気ごっこ見せつけんのかよ"
『ごっこじゃないぞ、惚気まくってんの』
"…………………………"
「それから、ユノヒョンをからかって楽しむな」
"…………バレてた?"
「当たり前だ」
"さすがチャンミン"
「キュヒョンがブラック丸出しなだけ」
"個性だがら〜♪"
個性とは長所を言うんじゃないの?
僕だから許されるけど、
他の人に同じことしたら嫌われると思うんどけど。
と、キュヒョンの心配をしかけど、
多分だけどキュヒョンは大丈夫な気がする。
なんとなくだけど。
『おじゃましまーす』
「………………どうぞ…」
今日は土曜日だ。
ユノヒョンが約束通り僕の家にやってきた。
『荷物、ここに置いていいか?』
「う、うん」
ドサッ
結構重量感のあるカバンを部屋の隅に置いたユノヒョン。
その重量感からわかる。
お泊りセットが入っているってこと。
「………何する?ご飯っていう時間じゃないし、とりあえずコーヒーでっわ!!!」
『何にもしない。こうやってチャンミナにくっついてる』
「ユノヒョン…///」
コーヒーでも入れようと思ってキッチンへと向かおうとしたら、
ユノヒョンが僕の腕を掴みガバっと抱きついてきた。
耳元で囁かれると、僕やばいんだよ…。
「何にもしないって、ずっとこう?」
『うん、ずっと』
「……………////」
『チャンミナの匂いも、肌も全部俺だけが堪能できんの』
「………ッちょっ、!」
『背中は変わらずツルツル、程よく筋肉なんて作ってる』
「ジムに通ってるから…っ」
『ふーん、ジムね…』
僕の背中にスルッと手を入れたユノヒョン。その手は少し擽ったかったけど、暖かくて大きな掌に男の人の手なんだって改めて感じた。
『チャンミナ、ベッド行こう?』
「えっ?!!それって……」
『もっとチャンミナを感じたい』
「言ってることメチャクチャ。
この間はゆっくり進んでいこうって言ってたじゃん」
『あーー、うん。そうなんだけど』
「それなのにいきなりベッド?」
『ゆっくりは進んていきたいと思ってる。でもこの状況でチャンミナから離れるなんて無理』
「あ、っちょと!…んッ」
耳を甘噛されて思わず声が出てしまった。
「まっ、て耳…弱いか……ら」
『ん、知ってる。
チャンミナのことは全部覚えてるよ』
「だったら!」
『チャンミナもベッド行きたくなった?』
「……………///」
そんなの、行きたいか行きたくないかだったら行きたいに決まってる!
でも、
5年ぶりの僕の身体にユノヒョンはショックを受けないだろうか。
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