今日は「米雇用統計市場予想を大幅に上回る。日経平均復活か! 」というお題で書きたいと思います。
昨日の日経平均は781円安と大幅に反落し、終値は3万8992円になりました。また、TOPIXは29.38ポイント安と大幅に反落し、2702.62ポイントとなりました。
昨日の東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がりが566銘柄、値下がりが1026銘柄、変わらずが60銘柄でした。
昨日の株式市場は、日経平均は781円安(-1.96%)、TOPIXは29.38ポイント安(-1.08%)と大幅に下落したのですが、TOPIX大型株指数は-1.31%だったのに対し、TOPIX中型株指数が-0.65%、TOPIX小型株指数が-0.56%だったので、機関投資家が好む大型株が大きく値を下げ、相場の足を引っ張っていたようです。
確かに、昨日は日経平均が781円安と大幅に下落した割に軽傷で済みましたからね。
さて、ドル円が151円を割り150.80円まで下落したのですが、その後、151円台に値を戻したことから、日経平均は下げ幅を縮小して終わりました。
昨日は、イスラエルとイランの対立が激化する懸念からリスクオフの展開になり、安全資産の円買いになり、一時、ドル円が151円を割ったとの見方があるようです。
確かに、以前は、「有事の円買い」と言われていたのですが、もはや「有事の円買い」は終わったとの見方もあるようですよ。
多分、誰かが、150.884円割れのドル売りを仕掛けただけだと思います。
以下のチャートは、ドル円の日足チャートなのですが、以前は150.884円が上値抵抗ラインだっのですが、ここをブレイクした後は150.884円が下値抵抗ラインとして機能していることが確認できると思います。
ドル円の日足チャート
TradingView提供のチャート
そして、昨日は、150.884円の下値抵抗ラインを下ヒゲが、少しだけ割ったところから戻していることが確認できると思います。
ところで、これまでも何度も書いていることですが、上値抵抗ラインがブレイクされると、今後は下値抵抗ラインとして機能することが多いのです。
ところが、下値抵抗ラインとして機能していたラインが割れると、今度は、これが上値抵抗ラインとして機能し出すので、ドル買いポジションを持っていた人は、おそらく下値抵抗ラインのちょっと下付近を損切りラインとして設定していたと思います。
このため、昨日、ドル買いポジションを持っていた人は、ドル円が150.884円を割ったことから、泣く泣く損切りしたと思いますよ。
そして、ドル円が150.809円まで下落したところで損切りが終わって、ドル円が上昇したということだと思います。
FXとか日経平均先物とかでデイトレードをやっていると、こういう売り仕掛けで損切りする羽目に陥ることが多いようですけどね。
テクニカルでトレードする場合は、基本的には、上位足が示すトレンドに賭けていれば問題ないと思いますよ。現に、150.884円の下値抵抗ラインを一時的に割っても、戻ってますからね。
ドル円は上昇トレンド中ですので、下値抵抗ラインの150.884円を割ってもトレンドが転換したわけではないので、戻ってくる確率が高いのですよ。だから、慌てる必要はないのですけどね。
もし、デイトレードをしているなら、普段トレードしている時に使っているローソク足の上位足を見た方がいいですよ。昨日のドル円は、陰線の実体が下値抵抗ラインの150.884円を明確に下回るまでは、買いポジションで良いと思います。
例えば、1分足でトレードしていると、下値抵抗ラインの150.884円を陰線の実体が下回っているので、損切りしたくなるのですよ。(青色の丸印のところを見てください)
ドル円の1分足チャート
TradingView提供のチャート
ところが、上位足の30分足で見ると、下ヒゲが割っているだけなのですよ。
ドル円の30分足チャート
TradingView提供のチャート
ちなみに、15分足でも下ヒゲが割っているだけです。
ドル円の15分足チャート
TradingView提供のチャート
そして、昨日は、日足レベルでは、下ヒゲで割っただけですからね。あーあ、騙されちゃった。
デイトレードでなくても、チャートを見てトレードする人は、普段のトレードで日足を見ていたら、上位足の週足や月足を見てくださいね。きっと気づくことがあると思います。
最後に、昨日の夜9:30に3月の米雇用統計の結果が発表され、非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に上回りました。なお、平均時給の伸びは市場予想通りとなり、失業率は市場予想を下回りました。
非農業部門雇用者数(前月比)
結果:+30.3万人
予想:+20.0万人
前回:+27.5万人
失業率
結果:3.8%
予想:3.9%
前回:3.9%
平均時給(前年比)
結果:+4.1%
予想:+4.1%
前回:+4.3%
平均時給(前月比)
結果:+0.3%
予想:+0.3%
前回:+0.1%
発表直後、ドル円は151.70円まで上昇し、その後、151.60台で推移しています。
もともと、米景気が強いことは織り込み済みだとは思いますが、6月の利下げ期待が後退することから、米株式市場には、あまり良い結果ではなかったと思います。
ただ、ドル円が円安に振れていることから、日経平均は復活する可能性があると思います。ちなみに、日経平均先物は発表直後、230円高の39210円まで上昇しました。
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