サウジの石油施設にドローン攻撃」というお題で書きたいと思います。

サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコがイエメンの反政府組織のドローン攻撃を受けてサウジアラビアの石油生産量の半分以上、世界生産量の5%相当の原油生産が停止したと報道されています。

この報道を聞いて、日本株への影響を考えてみたのですが、株価への良い影響と悪い影響が相殺し合うので、結果としては中立だと思います。


良い影響
基本的に日本株とWTIの原油先物価格は相関関係があり、WTIの原油先物価格が下落すると、エネルギー関連銘柄の寄与度が高いNYダウの下落要因になります。逆にWTIの原油先物価格が上昇すると、エネルギー関連銘柄の寄与度が高いNYダウの上昇要因になります。

サウジアラビアは原油の在庫があるので、原油施設の改修の間に在庫で賄えると言っていますが、原油生産量の減少=原油価格の上昇と、セオリー通りにWTIの原油先物価格は上昇すると思います。

そうすると日本株とNYダウは相関性があるので、NYダウが上昇すると日本株も上昇することになります。おそらく原油生産施設の改修の見込みが見えてくるまではWTI原油先物価格は上昇すると思います。

なお、原油価格の上昇の恩恵を受けるであろう石油元売会社や商社株は上昇する可能性が高いと思います。


悪い影響
サウジアラビアはサウジアラムコの上場を目指していますが、この原油施設の攻撃で上場が先送りになる可能性が高くなったと思います。何故なら、今後もイエメンの反政府勢力の攻撃があったら収益の見通しが立たないので上場時に高く株を買ってくれないですからね。

そうするとサウジアラビアは財政難なので、当面の資金を調達するため政府系投資ファンドがお金を引き上げる可能性があるので、株価の下落要因になります。


バナーまたはリンクを押していただけると幸いです。


株式ランキング